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スポットワークという新市場を開拓し、7月26日に東証グロース市場に上場したタイミー。
創業6年で利用者770万人、登録事業所25万拠点以上のサービスに成長しました。
27歳の若手起業家が見る働き方の未来とは。
日経ビジネス電子版では、タイミー代表取締役の小川嶺氏にインタビューをしています。
『スキマ勤務』牙城譲らず
7月26日に上場しました。
タイミーと創業者である小川さんにとってどのような意味を持ちますか。
「多くの人に支えられ、創業6年で上場できたことは非常に喜ばしいですね。上場は、自分たちが作り上げた『スポットワーク』が働き方の新たな常識であることを示す象徴になります。『タイミー(Timee)」が異端ではなく、王道のサービスとして認められた瞬間ではないでしょうか。企業側にも採用手段の一つとして頼れる存在だと認識してもらえると期待していますし、そうなれるように進化させていきたいですね。
約2年前、上場をめざして準備を進めていました。ただ当時は赤字で業績が伴っていなかったので、基盤が整ってから上場しようと延期しました。恥ずかしながら、当時は『最年少上場』に意味があると思っていたのです。
ただ、それは個人の考えでしかない。資本市場からすると年齢よりも業績が伴っているほうが大事です。俯瞰(ふかん)して考えた時に、年齢に関係なく日本を代表する経営者になりたいと思いました。2年間、切磋琢磨(せっさたくま)して黒字化し、自信を持っての上場になりました」
黒字化に向けてどのようなことに取り組んだのでしょうか。
「2年前は新型コロナウイルス禍が明けるかどうかという状況でした。飲食業が利用企業の過半を占めていましたが、コロナ禍で運営できなくなった。特定の業界の景気に経営が左右されるのは危険です。事業体制を安定させるため、物流や小売、宿泊業にもサービスを広げることに注力しました。
ここまでサービスが定着した背景には、採用手段の変化もあると思います。今の求人サイトは人手が余っていた時代にできたもの。履歴書を出し、面接会場まで赴くという企業目線のサービスです。
人手不足の今は、働き手に寄り添ったサービスが求められている。タイミーは面接も履歴書も必要ないし、すぐに給料が振り込まれます。求人媒体に掲載するよりもタイミーに出したほうが人が集まるようになり、スポットワーク市場が成長しているのだと考えています」
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