おいしい料理に、居心地のいい空間、店の人とのなにげないやりとり【都内のやさしいスペシャリテ】

  • 更新日
  • 有効期限 2024.11.18

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おいしい料理に、居心地のいい空間、店の人とのなにげないやりとり。

店でのひとときで気分が変わり、その日がいい1日になることがあります。

今日もお出かけして食べに行きましょう。

 

OZmagazineにて特集されている『心地いい今日のためのやさしいスペシャリテ』を紹介します。

 

変わらないことの尊さが沁みるサンドイッチ

 

 

はまの屋パーラー日本橋本店/三越前

 

有楽町で長く愛されてきた『はまの屋パーラー』が、ビルの建て替えに伴い昨秋日本橋に移転しました。

地下の店に入ると、エンジ色のソファも、大理石模様のテーブルも丸いおみくじ器も、
レジ横の『お客様チケット』もそのまま。

初めてなのに懐かしい感覚を覚えます。

 

「移転では“変わらないこと”を大切に考えてきました」と、店を運営する『バードフェザーノブ』広報の鈴木さん。

長く通うお客さんも訪れやすいよう有楽町の近くで、移転前のように年月を経た空間を探し、
元洋食店のこの場所を発見。

家具をはじめ、絵画やレコードなどの調度品もそのまま移しました。

 

もともと同店は1966年に日比谷で創業し2002年に新有楽町ビルに移転。

2011年、創業者の引退で閉店しようとしていたところを、
『TORIBA COFFEE』などを営む『バードフェザーノブ』が継承しました。

自社農園産ハワイコナなどの上質な豆を深めに焙煎したはまの屋ブレンドや、素朴なプリン、ホットケーキなど、
継承後に開発したメニューも昭和から続く喫茶店となじむ味に設計。

創業以来の名物である“サンドゥイッチ”は、創業者の指導を受けてそのままのレシピを守り、
新聞を読みながら片手で食べやすいように考えられたスリムな形で提供し続けています。

 

「特に玉子サンドの厚焼き玉子は、コツをつかまないと同じ材料でも味が変わってしまうので、調理担当が変わる際は必ず元の味を体験して再現しています」

 

使い込まれた鉄のフライパンで焼きあげる、ふわふわの温かな厚焼きまた後を挟んだサンドゥイッチ。

それはいつか食べたときと同じやさしい味で、懐かしさにほっと心が和みます。

どんどん新しく変わってゆくこの街で変わらずあり続けるこのひと皿は、
今日もきっと、誰かの小さな救いとなっています。

 

早く起きた朝、のんびりいただくトースト

 

 

Parklet/国立競技場

 

昨年、拡張整備された都立明治公園内に誕生した複合型フードホール『Meiji Park Market』。

その中に、日本橋で人気を博すベーカリーカフェ『Parklet』2号店をオープンしました。

店内には無垢材を使ったテーブル席やカウンターなど約80席を用意。

フロア全体は食堂のようなパブリックスペースとなっており、
まるで公園のベンチに腰をかけるような感覚でほっとひと息つくことができます。

実際、外に目を映せば、緑豊かな芝生や木々が広がっており、
子どもも大人も思い思いの時間をのんびりと過ごせそうです。

 

おすすめは、お店のオープンに合わせた、朝8時半からのモーニングタイム。

シグネチャーであるアボカドのオープンサンドをぜひ試してください。

マッシュしたたっぷりのアボカドをのせた上に、自家製のミックススパイス・デュカを散らし、
香りのアクセントをプラス。

ナッツのザクザク感と相まって、食べ応えも抜群です。

 

またベースに使っているサワードウブレッドにもこだわり、外はカリッと、中はもっちりとした食感、
酸味も穏やかで食べやすい。

材料は小麦と水と塩といった実にシンプルな作りは、
アメリカ人オーナーのジェイジェイとケイトによる西海岸の製法がルーツだといいます。

 

「たった3つの素朴な材料で、無限の可能性を秘めているのがサワードウのおもしろさ。自分たちが慣れ親しんだパンを、日本でも楽しんでほしい」

 

オーナーふたりの思いが、『Parklet』を創業したきっかけでもあり、
カリフォルニアのベーカリー文化を発信し続ける理由でもあります。

 

そんな思いを込めながら、ひと手間もふた手間もかけた料理。

立地ならではの開放感と緑に包まれながら、最高の朝食を味わって、特別な1日を初めてみましょう。

 


 

本誌ではさらにほかのスペシャリテも紹介されています。

 

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