《ニッポンの旨いもの》淡路島ならではの贅沢な食べ方で極上の『赤ウニ』におぼれまくる

  • 更新日
  • 有効期限 2024.12.12

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わざわざ産地に足を運ばなければ味わえない食材や料理があります。

鮮度が落ちやすく、希少で、熟練の技が必要なものは、流通網がどれだけ発達しても、
そこに行かなきゃ真髄までは堪能できません。

 

dancyuでは、日本中にある『旨いもの』を、数ある中から厳選し、特集。

今回は、兵庫県淡路島・由良の赤ウニを紹介します。

 

淡路島ならではの贅沢な食べ方で
極上の赤ウニにおぼれまくる

 

 

“食の宝島”として名高い淡路島。

古の時代は御食国として栄え、朝廷に塩や海産物を貢いできました。

今では特産の玉ねぎや淡路ビーフをはじめ、瀬戸内屈指の好漁場で獲れる鱧や鮑など、“島ブランド”は多いです。

 

その中に、料理人や食通がこぞって推す隠れた名品があります。

それが島の南東端、由良港で水揚げされる『由良の赤ウニ』。

希少性が高く、島の外では限られた高級店でしかお目にかかれない、幻のウニです。

 

「バフンウニやムラサキウニなどほかの種類と比べると、ほんまに漁師泣かせ。せやけど味わいは別格」

 

そう話すのは“マサさん”の愛称で知られる山家正明さん。

素潜り漁が盛んな由良港で、50年以上のキャリアを誇る腕利きの漁師です。

曰く、水深3~4mに棲むクロやムラサキと違い、赤ウニは10m以上というと光は地上の2割程度、
しかも岩礁下の砂地に隠れていて、見つけるのにも熟練の技が必要です。

 

木の板に並んだ一粒一粒が凛とした由良の赤ウニには、いくつもの掟があります。

漁期や区間のルールはもとより、加工する際は未崩れを防ぐためのミョウバンは不使用。

あえて腹側を見せて盛り付ける“逆手のウニ”が由良の流儀。

 

「よそのウニやと腹側から溶け出すけれど、由良もんは角が立っていて溶けにくい」とマサさん。

 

すべては漁師とウニ捌き職人の高度な技の賜物。

その一粒を口に運べば、濃厚でいて気品さえも感じる甘味がすーっと広がり、
清新な磯の香りがずっと続きます。

この感動を存分に味わいたいなら、産地を訪れる以外にありません。

 

贅沢の極み
ウニ尽くしの理想郷

 

 

由良の赤ウニのさらなる衝撃を体感するなら洲本市の隣町、南あわじ市にある『松葉寿司』へ。

1932年(昭和7)創業の老舗和食店です。

 

「淡路島にわざわざ来られる方には、一度の食事で島の恵を存分に味わっていただきたくて」
と言って微笑むのは女将の平野まさ枝さん。

 

「あれは16年前。主人が市場で買ってきた赤ウニがとても美味しくてね」と、
賄いにつくったウニ丼をブログに載せたところ、マスコミが飛びつき話題になり、グランドメニューに昇格。

由良が誇る赤ウニの存在を世に知らしめた、先駆け的存在です。

今もなお、仕入れ先は変えず、当時から漁師の川北勝彦さん率いる『川勝のうに』一択。

 

「川勝さんの赤ウニは肉厚で、見るからに質が高いです。親指サイズの大きな粒がびっしり、なんてことも」

 

「川勝のうに」といえば、豊洲や大阪、京都などの市場に出回る一級品。

“赤ウニ丼”にはその板一枚が付き、セルフで盛ります。

産地だからこそ叶う贅沢です。

 

「ヘラでゆっくりとすくい、一粒一粒を広げるようにご飯の上に並べてください」と
もれなく女将さんの指南も付きます。

無心になり頬張れば、なめらかな食感と深く上品な甘味が広がります。

そこに一切の苦味や雑味はありません。

次は、淡路島産の藻塩をパラリとかけると、グッとコクが増し力強い表情に。

地元の“センザン醤油”を少々垂らすなど味の変化も楽しく、幸せのため息の連続です。

 


 

本誌では、赤ウニ以外にも北海道の牡蠣、静岡のどうまん蟹など日本中の旨いモノがたっぷり掲載されています!

 

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