「人にも羽を休めて寛いでほしい」北海道の手つかずの大自然にデザインされた温泉『SONEKA』

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日本人が昔から大好きなもの、それは温泉

その歴史は古く『古事記』『日本書紀』『風土記』にも記述が見られるほどです。

 

温泉は古代から現代まで、癒しの施設として愛されてきました。

一方で、老舗旅館や定番の温泉地には新しい時代も訪れています。

 

著名建築家が結集した温泉街づくり、生まれ変わった重要文化財の温泉宿、秘境の大自然とダイナミックに溶け合う絶景温泉など。

 

実も心もほぐすために隅々までデザインされた温泉はまさに『癒やし』の集合知。

今号のCasaBRUTUSにて特集されている、この冬思い切りくつろぎに行きたい日本のBEST温泉100から、
北海道・北広島にある『SONEKA』を紹介します。

 

大草原と森に包まれた隠れ家『SONEKA』

 

 

自然に向き合うプライベートヴィラ

 

北海道北広島市輪厚のはずれ、新千歳空港から車でわずか30分余りの地ですが、街や自動車道のすぐ近くに、手つかずの大自然が残っていたのには驚き。

『SONEKA』はそんな自然の中にひっそりと佇む4棟のみのプライベートなヴィラリゾートです。

敷地内には7万7000平方メートルもの豊かな森が広がります。

一見すれば、このみずみずしい森がかつて放置森林で荒れ果て、倒木も多かったとは思えません。

間伐や整地が行われ、手を加え育てられた森は現在、完全復活への道を辿っており、すでに野生との共存も始まっています。

早朝など森の奥に響く蝦夷鹿の鳴き声を聞き、時には親子で歩く姿も遠望できます。

 

 

ヴィラが建つのは森と草原のちょうど境目あたり、終わりの見えないほど広大な草原に面して点在しています。

いずれのヴィラも間伐材や天然木で作られ、屋内外共にデザインや設えがそれぞれ違っています。リゾート名の『SONEKA』はアイヌ語で「ようこそ」の意味があり、“滞在者が自然と向き合えるように”と選ばれたものです。

 

ヴィラは土地自体の高低差を活かして建ち、雄大なパノラマビューを楽しめるようにと設けられた大きなテラスを中心に、リビングと寝室エリアが両翼に分かれています。

森に羽を休める鳥をイメージしたデザインといいます。

草原側から見れば、ヴィラの大きな屋根がやや角度をつけて左右に延びる姿は、確かに森に降り立った大きな鳥の翼のようです。

その姿を人にもたとえ、「人にも羽を休めて寛いでほしい」というオーナーの願いが込められています。

 


 

本誌では、全部で100の新温泉が紹介されています。

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