乳がんは女性だけの病気ではない…!意外に知らない乳がんってどんな病気?

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『乳がん』というとどんなイメージがあるでしょうか。

40~50代の女性に多い病気、男性は関係ない、と思っているなら、それは間違いです。

さらに、早期に治療をすれば、高い確率で治る病気でもあります。

知っているようで知らない『乳がん』について、あらためてその特徴や治療法を学んでみましょう。

明日の友にて特集されている乳がんについて一部をピックアップします。

 

意外に知らない『乳がん』ってどんな病気?

 

解説:明石定子

 

発症のピークは60代
男性にも起こる病気

 

乳房は、おもに脂肪と乳腺という器官でできています。

乳腺は乳頭から放射線状に広がる組織で、乳管と小葉からなります。

女性の場合は、ホルモンの働きによって授乳期には小葉で乳汁がつくられ、その乳汁は乳管を通って乳頭へ運ばれます。

 

この乳腺組織にできるがんが乳がんです。

約90%が乳管に、残りの5~10%が小葉に発症します。

乳がんができる場所は1ヶ所とは限らず、2ヶ所以上になることもあります。

進行すると、血液やリンパ液の流れにのって、脇の下などにあるリンパ節や骨、肺、脳などに転移することもあります。

ただし、基本的には進行速度はゆるやかながんです。

 

日本人女性がかかるがんでもっとも多いのが乳がんで、その患者数は年々増加しています。

2020年に乳がんと診断された女性の数は9万1531人にのぼりました。

一方、同じ年に乳がんと診断された男性は622人でした。

男性にも少しですが乳腺があり、そこにがんができることがあります。

乳がんは女性だけの病気ではないのです。

 

また以前は、日本人の女性の乳がんは40~50代に多かったのですが、近年は60~70代の患者さんが増えています。

発病率をみてみると、30代から徐々に増えはじめ、40代に急激に増加し、65~69歳がピークとなっています。

70代、80代も40代の発病率とそれほど変わりません。

若い世代だけでなく、年齢を重ねるごとに、注意が必要ながんといえるでしょう。

 


 

本誌では、さらに詳しく乳がんについて解説されています。

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