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朝10時半。
酒飲みユニット「酒の穴」のスズキナオさんとパリッコさん、漫画家のラズウェル細木さんが集合したのは天満駅。
“いつもの店”から始まるゆるり大阪呑み歩き…のはずが、これはもはや呑みマラソン!?
ゴールはあの「酒の穴」だ!
「もうここにずっといようか」…酒飲みたちの天国がそこにあった

文=スズキナオ、パリッコ
一軒目:但馬屋(天満)
コロナ禍以前、同じ3人で大阪を飲み歩く機会があって、その時はいつも天満の「但馬屋」に集合することになっていた。
但馬屋は朝10時頃から営業していて、駅から近く、席数も多くて、と午前中に集まるのに何かと好都合なのだ。まずはここで乾杯し、「今日はどこを散策しましょうか」と計画を練る。
壁を埋め尽くす短冊メニューを背に、目の前にはまだ始まったばかりの一日がある。この幸せ。
ある時ふと注文した「キムチ天ぷら」の、サクサク、ジャキジャキとした歯ごたえとクセになる旨みに一同が感激し、毎回注文するの話が決まりになった。
お店の方に聞いた話では、仕入れたはいいが余ってしまったキムチを、何か別のおつまみに転用できないものかと考え、生まれたのがこのメニューなのだとか。
キムチの水気をしっかり切るのがコツらしい。キムチ天ぷらと同じく、我々の中の定番メニューとなっているとん平焼き、最近タレが変わったというミミガーなどつまんでいると、「もうここにずっといようか」と思えてきていつも困る。
2軒目:立ち呑み まつい(京橋)
今日はJR大阪環状線を使って何軒かハシゴしようということに。京橋駅まで移動し、駅前の「立ち呑み まつい」へ。
毎朝8時から、ほぼ年中無休で営業しているという店で、どんな時間帯に店の前を通ろうと、逆L字のカウンターを囲む酔客の姿がある。
店の奥に通してもらい、レモンチューハイで再びの乾杯。
おでんのじゃがいもと玉子をマッシュして作る名物「おでポテ」をつまみつつ飲む。
ダシの味わいがまろやかに広がる中に、辛子の風味が絶妙に効いている。ここで、私の注文ミスか、同じおでポテが4つ運ばれてきてしまった!が、お隣の気さくなご婦人たち2人が「こっとにもらいますよ」と咄嗟に引き受けてくださる。
この垣根の無さもまた大阪の酒場らしさだと思う。
3軒目:カナアン 2号店(鶴橋)
再び大阪環状線に乗り、今度は鶴橋駅へやってきた。
韓国惣菜店の並ぶ路地を抜け、韓国料理の名店「カナン」の2号店へ。このカナンは、店主がクリスチャンで、創業当初はメニューにアルコールドリンクがなかった(現在は数種類販売している)。
そのため、お客が酒類を自由に持ち込んでいいスタイルとなっている。そんなわけで、店に行く前に近所のドラッグストアで缶ビールや缶チューハイなど、それぞれ飲みたいものを買い込む。
突き出しのキムチや惣菜を前に、まずは乾杯。
チヂミ、カンジャンケジャンやソルロンタンが運ばれてきて卓上は盛大な宴のよう。
2階席の窓からは近鉄線のホームが目の前に見え、電車を待つ人と目が合いそうな距離で楽しい。

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