【Kimiショック】米テック巨頭を脅かす「価格破壊AI」の正体とは? DeepSeekに続く中国発の地殻変動

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中国のムーンショットAIが開発したAIモデル「Kimi K3」が世界を揺さぶっています。

最先端AIに迫る性能と価格破壊で、米国中心の勢力図をひっくり返すかもしれません。

新興企業ムーンショットAIとその創業者とは何者なのでしょうか。中国製AIの現在地を追いました。

 

知られざる「科学の街」汕頭から現れた異才

 

中国広東省東部に位置する港湾都市、汕頭(スワトウ)。

伝統工芸である「汕頭刺繍」は中国三大刺しゅうの一つとされ、レトロな街並みや美しい海岸線を目的に数多くの人が訪れる観光都市として知られています。

 

一方で、汕頭を中核とする潮汕地域は、中国科学院に多くの研究者を輩出してきた「科学の街」としての顔も持っています。

同市中心部にある汕頭科技館に足を運ぶと、「中国の原子力潜水艦の父」と称される黄旭華氏など、数多くの研究者が紹介されていました。足元では人工知能(AI)関連の研究所を開設するなど、ハイテク投資も積極化しています。

 

世界を震撼させるムーンショットAIの創業者・楊植麟氏

そんな中国の隠れた「科学の街」に生まれた“天才”が世界を震撼させています。

楊植麟(ヤン・ジーリン)氏です。
2023年設立のAIスタートアップ、月之暗面(ムーンショットAI)の創業者で最高経営責任者(CEO)を務めています。

 

性能肉薄・価格は3分の1、最新AI「Kimi K3」の破壊力

 

7月に発表したAIモデル「Kimi K3」が、米国中心の勢力図を一変させようとしています。

K3は、AIの規模や性能を示すパラメーター数が2.8兆と極めて多いのが特徴です。

ベンチマークテストを手掛ける米アーティフィシャル・アナリシスが公表するAIモデルの性能ランキングでは、コーディングなどの一部の指標で米アンソロピックや米オープンAIの上位モデルを上回るスコアを出しました。

利用料金においては競合するAIモデルの約3分の1という価格破壊も起こしています。

 

株式市場を揺るがす「Kimiショック」と米国の警戒感

高性能かつ低価格なK3の登場は、米国を中心に膨張を続けてきた「AIバブル」を崩壊させるとの懸念を拡大させました。

競合する米国のAI企業のみならず、半導体や電子部品などのAI関連銘柄の株価が急落する「Kimiショック」を引き起こしています。

25年初頭に起きた「DeepSeek(ディープシーク)ショック」の再来との指摘も多くあります。

米国政府もK3について、米国のAIモデルの回答内容を学習させる「蒸留」に対する懸念や制裁の可能性に触れる事態にまで発展しています。

創業からわずか3年で、米国の脅威となる企業をつくり上げた楊氏とは一体何者で、Kimiショックは世界のAI業界にどんな影響をもたらすのでしょうか。


 

※記事の続きは本誌でご覧いただけます。
創業者の楊植麟(ヤン・ジーリン)氏はいかにして“AIの天才”へと覚醒したのか――。

子供のころの意外な夢や、進路の決定打となった「村上春樹の小説」との出会い、そして米名門大やグーグルなどを経て世界を揺るがすスタートアップを立ち上げるまでの軌跡に迫ります。

 

 

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