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人間は思い込みをし、それが原因で失敗を犯し、ストレスを抱え込みます。
しかし、その思い込みは勘違いであり、実は上手く付き合っていけると、心理学の先生は言います。
PRESIDENTでは、最新の心理学の研究結果から効果的な付き合い方を解き明かしています。
解説するのは、十文字学園女子大学教育人文学部教授の池田まさみ先生。
不安がこびりついて離れない『リバウンド効果』

明日のプレゼンに失敗したら…そう思えて仕方なく、寝られない
【概要・特徴】
あることを思い出さないようにしようとすればするほど、かえって意識するようになり、
思い出したくなくても、そのことをなぜか思い出してしまうといった経験は、きっと誰にでもあるでしょう。
そうした現象を「皮肉なリバウンド効果」と呼んでいます。
【具体的なシーン】
「明日は大切なプレゼン」という前日の晩、しっかりプレゼンの準備をしたはずなのに、
「失敗したらどうしよう」といったことが頭から離れず、
寝床に入ったものの、朝までよく眠れなかったということはないでしょうか?
バッドコンディションでプレゼンに臨むと、結果として、失敗が現実のものになりかねません。
【付き合い方】
心理学者のウェグナーが行った実験では、まず「5分間、シロクマのことを考えない」ようにした後、
「5分間、シロクマのことを考える」ように指示されたグループの参加者に、思いついたことをすべて報告してもらいました。
すると「最初からシロクマのことを考える」ように指示されたグループの参加者よりも、
シロクマに関する報告が多かったのです。
思考を抑制すると、その抑制から解放されたとき、思考の「リバウンド」が起こり、
頭のなかがその思考で占領されてしまいます。
そのため思い出したくないことがあれば、いっそのこと、それを突き詰めて考えたほうが、
思考のリバウンドが起こらなくなる可能性があります。
あるいは、何か夢中になれることに意識を集中させて、考えてしまう余地をなくすというのも、
思い出すことを防ぐ一つの方法だと言われています。
やりかけの仕事が気になってしょうがない『ツァイガルニック効果』

むしろやりかけにしておいたほうが仕事がはかどり、閃きを得ることも
【概要・特徴】
心理学者のツァイガルニックは、Aグループには一つの課題を終えてから次の課題に進むように、
その一方でBグループには課題を完了しないうちに次の課題に取り組むように、それぞれを誘導しました。
その後、最初に行った課題について尋ねたところ、AグループよりもBグループのほうが2倍も多く内容を覚えていました。
つまり、やりかけの仕事のほうが、記憶に残りやすいということがわかったのです。
心理学ではこうした現象を「ツァイガルニック効果」と呼んでいます。
【具体的なシーン】
進行中のプロジェクトに関わっているときは、
企画の詳細などについて上司から急に質問されても、テキパキと答えられました。
でも、完了したプロジェクトの場合、質問をされると即答できず、
「確認してから、後ほどご連絡します……」などと答えて、
大慌てで資料を調べる羽目になった、という覚えはないでしょうか?
【付き合い方】
記憶にとどめておく必要のある仕事は、一気に片付けず、少しずつ取り組むのがお勧めです。
完了するまでの間、その仕事のことがずっと頭の片隅に残り、忘れずにすむからです。
また、長期間取り組んでいれば、記憶にも定着しやすくなることが期待できます。
さらに、いったん仕事に手を付けてから、間をおいて見直してみると、
修正点が見つかったり、新しいアイデアが閃いたりすることもあります。
これは、作業をしていない間、無意識のうちに、脳内で記憶が整理されるためだと考えられています。
みなさんも、ぜひ試してみてください。
本誌では他にも仕事上で誰もが抱えたことがあるような『ストレス』の勘違いと解説が掲載されています。
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