
この記事が掲載されている雑誌は、こちらからお読みいただけます。

OKIは、ATMや通信システムを得意として大手を顧客基盤に持つものの、業績は芳しくありません。
2022年、森孝廣氏は、12人抜きで『傍流』とされる部門から社長に就任。
経営再建を託されました。
成長に向けたリスクを追わず、挑戦しない組織風土をたたき壊します。
どうやってリカバリーするか、が伝わらなかった
2023年3月期は最終赤字で、売上高も約25年前のピーク時からほぼ半分に減っています。
なぜOKIは成長できていないのでしょうか。
「大本は企業カルチャーだと思います。安定的で確実なところだけに軸足を置いて、ボラティリティー(変動率)の高いビジネスを避けてきた。10年単位で見ても縮小均衡しています。長期的な固定費削減や効率化によって営業利益率を数%出すことだけやってきた。
(社長に就任した)23年3月期のことです。上期の段階で落ちそうな見込みが出てきた。普通の感覚だと『じゃあどうやってリカバリーするか』という議論に時間をかけますよね。ところが(責任者は)落ちる理由の説明ばかりに時間をかけるんです。僕は『1円でも取り返そうよ、積み上げよう』と言うのですが、あまり伝わらなかった。これって笑い話にしかならないんですが、とても恐ろしい話なんです」
苦肉の策、『傍流』にこそ解
いつからそういう企業カルチャーが染みついたのでしょうか。
「海外ですかね。12年、スペインのプリンター販売子会社で不正が発覚してダメージを受けました。他に海外は中国やブラジルにも進出していましたが、撤退モードになりました。海外に打って出ようとやってきた人にとって撤退は結構負担で、もう(再チャレンジ)できなくなる。
昨今、内部統制強化が言われている中でなおさら萎縮してしまう。すると日本の中だけ、固定のお客さんの範囲だけでしかものを考えなくなる。そうなれば必然的に業績は下がってきます。
この連鎖を断ち切るため(経営の)本命ではない、いわゆる『傍流』にしか解がないということで、(プリンター部門出身の)僕が社長に選ばれたんだろうと思います。苦肉の策ですね」
どのようにOKIを変えていくつもりですか。
「『今までの(事業体制やマネジメントを)全部忘れて本当にやるべきことを考えよう』と言っています。23年4月、2つの事業本部を廃止して、8つの事業部から5事業部制に再編しました。
これまでは専務や常務を事業本部長とする『小さな王国』があり、その下に事業部長という『小領主』がいた。彼らは自分だけの国なので横同士で話をしないわけです。
この縦割りをやめました」
本誌では、森孝廣氏のインタビューの続きをお読みいただけます。
この記事が掲載されている雑誌は、こちらからお読みいただけます。






