サカイ引越しセンター社長インタビュー『引っ越し売上高首位、法人向け強化』

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週刊エコノミストでは、編集者がインタビューする『2024年の経営者』にて
サカイ引越しセンター社長田島哲康氏が答えています。

コロナ禍や物価上昇などピンチの連続のなか、成長しつづけた売上高や、
今後進めていきたい方針について話しています。

 

引っ越し売上高首位、法人向け強化

 

引越し事業での売上高は10年連続業界1位です。
好調な業績の背景には何がありますか。

 

「創業者が確立させたビジネスモデルを愚直にやってきた結果です。2021年度からの中期経営計画では、引越し事業の売上高1100億円を目標に掲げています。コロナ禍や物価上昇などピンチの連続ですが、当社グループ内での人員配置などを工夫し、20年度の888億円から22年度には947億円に伸ばしました。

3、4月の繁忙期以外も注文が平均的に入る流れができ、年間の実施件数は80万件超ですが、注文自体は2倍強あります。目標は確実に達成できると思います」

 

国内の引越し需要は今後、どう変化するとみていますか。

 

「コロナ禍ではリモートワークが注目され需要は減るといわれましたが、出社に回帰する流れもあり、減少は限定的です。とはいえ働き方は変わり、転勤を希望しない人も増えました。当面、需要は横ばいとみています。

ただし核家族化や、収納設備の充実などで運ぶ荷物は少なくなっています。人口減少もあり、長期的には緩やかに下がる可能性があります。

それでも引越し自体はなくなりません。引越しを機に家財を一新する方も多く、家電販売や中古買取など『引越し周り』の市場は広げる余地があります

 

引越しだけにとどまらないのですね。

 

「はい。ただし1社でできることは限界があります。サービスを一緒に取り組んでもらうパートナーを募集中です。全く違う業界の企業と手を組むことで、想像し得なかったサービスも生み出せたらと思っています。グループ全体の売上高の現目標は1400億円ですが、将来は2000億円まで高めたいと考えています

 

文化庁をはじめ、病院や企業オフィスの移転、選挙事務所や投票所の設営撤去など、法人向けサービスにも力を入れています。

 

「引越し業は技術を売る仕事です。当社は専業ですので、大規模移転に耐えうる人材を擁しています。分譲マンションの一斉入居や、入院患者さんもいる病院の移転などは、綿密な計画が必要です。例えば東京五輪・パラリンピックの選手村として使われた大型マンション『晴海フラッグ』は5632戸ですが、引越しの幹事会社として養生からトラックの配置まで計画や管理は当社が行います。法人向けサービスは、売上高の半分くらいを占めており、今後も同程度で推移させていきます

 

残業時間の上限規制が強化される『2024年問題』や賃上げなどへの対応はいかがですか。

 

「グループの成長に人材は欠かせません。10年以上前から採用と育成に力を入れてきました。23年9月時点で、ドライバーの平均残業時間を60時間台に抑えました。他方、全国の拠点網を駆使し、DX(デジタルトランスフォーメーション)化と業務効率化で経常利益率は11%に高められています。賃上げはドライバーが集まりにくい東京や大阪、名古屋など大都市で、昨年実施しました」

 


 

本誌では女性ドライバーの導入や、能登半島地震での支援物資についても答えています。

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