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完全自動運転の実現を目指すスタートアップを、2021年に設立したチューリング。
最高経営責任者の山本一成氏は、『テスラを超える』という壮大な目標を掲げ
わずか3年で累計60億円もの資金を調達しました。
将棋AIで名人を倒した独自の勝ち筋で、自動車業界にも変革をもたらします。
今号の日経ビジネス電子版に掲載されているチューリングCEOの山本一成氏のインタビューをピックアップします。
将棋AIで名人を倒すことに成功した時と似たような状況が
自動運転業界にあると感じた
将棋AI(人工知能)開発で知られる山本さんが、なぜ自動運転技術に取り組むことになったのでしょうか。
「将棋AIで名人を倒すことに成功した時と似たような状況が自動運転業界にあると感じたからです。
私は将棋AIの開発を2008年に大学で始めました。当時、将棋AIの作り方は今の作り方とはかなり異なり、人間が『ルールベース』で延々とプログラムを書いていました。ルールベースとは、プログラマーが局面ごとの評価を一生懸命考え、プログラムの挙動を逐一考えるというアプローチです。『王将の横に金という防御の駒がいたらプラス5点』といった細かなコードを開発者らは一生懸命書いていました。
でも何か違うなと私は思いました。将棋のプロの話を聞いても、将棋を指す時はもっと感覚的で、勝ち筋は必ずしも言語化されているわけではない。状況に応じて事細かに場合分けすることをプログラマーが何年繰り返したところで、本質的なブレークスルーはあり得ない。そう考えて、ルールベースではなく機械学習という全く新しい手法で将棋に挑戦したところ、名人をも制すAI『ポナンザ』が完成したのです。
これと同じことが自動運転の世界でも生じると考えました。自動運転実現に向けては、ルールベースのアプローチで膨大な労力が割かれてきました。ですが、ハンドルを自動車からなくす世界にはまだ程遠い。これは作り方が違うだろうなと。よりAIファーストなアプローチが自動運転には必要で、そこにかけた企業としてチューリングを創業しました」
将棋と運転は本質的に一緒
設立から約3年で累計60億円もの資金を投資家から集めています。
何が評価されていると考えていますか。
「我々の話の壮大さが面白く感じるのでしょうね。将棋AIの開発者が自動運転をやるとか、何やねんそれ、と。しかも『将棋と運転は本質的に一緒なんですよ』と我々が真面目に話すと、ちょっと怪しい感じもする。でも会って我々の話を聞くと本当にできそうな気がすると感じてくれるのだろうと思います」
本誌ではインタビューの続きをお読みいただけます。
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