ポテチのパッケージが白黒になった真相――背景にあった「ジャガイモ大量廃棄」の危機

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ナフサ不足を乗り越えるため、ポテトチップスのパッケージを白黒にすることを決断しました。
背景にはジャガイモ大量廃棄のリスクがありました。

今号の日経ビジネス電子版では、パッケージが白黒になった真相に迫ります。

 

ポテチのパッケージが白黒になったのは何故?
異例のパッケージ変更の真相

 

――「ポテトチップス」など主力商品のパッケージを白黒に変更したことで、大きな話題を呼びました。

話題性を狙っていたわけではありません。

むしろ「白黒にして売れなくなったらどうしよう」かなり心配しました。色々なご意見を頂きましたが、幸いコンスタントに売れてくれました。

 

――難しい決断だったと思います。

めちゃめちゃ難しかったですよ。お客様がどう判断するか分からないけど、やってみようと。
最後は「エイヤ」で決めました。

中東情勢の影響でナフサ不足が懸念されたのは、ちょうど九州産ジャガイモが収穫期を迎えたタイミングでした。

この地域は貯蔵施設や冷蔵設備が北海道ほどには整っていません
掘ったらすぐに加工・販売しなければならないのです。

もしナフサ由来の溶剤を使う印刷インクが調達できず、パッケージを作れなくなったらどうなるか。何トンものジャガイモを廃棄することになりかねなかったのです。

私は伊藤忠商事時代にパッケージや化学品を担当していたので、ナフサ事情には「土地勘」があります。

ナフサからインクなどにつながる供給構造などもよく分かっていました。だからこそ包材が不足するリスクを強く感じたのです。

 

いつまで白黒なのか?
九州産と北海道産の収穫期による判断

 

北海道産の収穫期である7〜10月であったなら、もう少し様子を見る判断をしたかもしれません。
こちらは施設が整っていますから。今回の事態を受けて、九州産ジャガイモの貯蔵について投資を強化することを検討しています。

 

――リスクに備えるには需要予測の精度を上げていくことも重要です。

2026年7月に「C-BOSS」という新しいシステムを本格稼働させました。「ジャガイモに特化した人工知能(AI)エージェント」のようなものです。原料調達から生産、物流、マーケティング、営業、財務まで、データを一元管理できます。

AIの需要予測は精度が低かったのですが、データを蓄積していった結果、25年の初めには人間の精度を上回りました。

需要予測を基に、ジャガイモの使用量や物流コストなども踏まえて利益を最大化する案を、シミュレーションして提示してくれます。営業部門や生産部門が連携して意思決定できるようになりました。


 

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