Z世代の消費行動の特徴とは?SNSでの情報精査から「買いたいのに買えない」深層心理まで徹底解説

  • 更新日
  • 有効期限 2026.10.11

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「若者の物欲離れ」や「タイパ重視」と一括りにされがちなZ世代。
しかし、実際の購買現場では、むしろ時間をかけて徹底的に下調べを行う姿が見られます。

「欲しいものはあるのに、なぜかカゴに入れたまま買えない――」
最新のZ世代消費行動調査や大学の研究論文などを紐解くと、そこにはタイパ志向とは真逆の「脱タイパ」とも言える、極めて慎重な消費心理が隠されていました。

SNSネイティブな彼らが買い物で一番恐れているものとは何なのか?
所有にこだわらない「リキッド消費」の潮流とも重なる、Z世代の消費行動の特徴と、その根底にあるインサイトを分かりやすく読み解きます。

 

「タイパ重視」の裏にある矛盾?Z世代の消費行動の特徴

 

 

「タイパ(タイムパフォーマンス)志向」といわれるZ世代。
しかし買い物では、むしろ時間をかけて情報収集を行う傾向があります。

欲しいものはあるのに買わない――若者の消費心理を読み解きます。

 

調査で判明した「欲しいのに買えない」若者たちの実態

 

関西学院大学・鈴木謙介ゼミが2025年7月に実施したアンケート調査(全国18〜49歳男女620人)では、Z世代がスマートフォンのスクリーンショットやSNSの「お気に入り」機能等を活用し、「近いうちに買いたい商品」をリスト化している実態が明らかになりました。

 

Z世代はしばしば「物欲がない」「コスパにシビア」と語られます。

 

しかし調査結果から見えてきたのは、欲しいものがないのではなく、欲しい商品を数多く抱えながらも購入に踏み出せていない姿です。

 

電通プロモーションプラス若者消費ラボ所長の五十嵐啓介氏は、SNSネイティブであるZ世代について、情報処理においては「一般的に店頭では3〜7秒という短い時間で判断しているといわれている。SNSではさらに短いコンマ数秒で判断している」と情報精査のスピードの速さを指摘します。

 

しかしその一方で、消費行動においては最終的な購買判断に至るまでには、むしろ時間と手間を惜しまない傾向が見られます。

 

SNSや動画、口コミによる事前調査に加え、店頭でのテスター試用、他者の意見の確認、価格比較等を重ねる行動は、効率性を重視する“タイパ志向”とは対照的な「脱タイパ」的態度といえます。

 

なぜ買い物を躊躇するのか?「脱タイパ」と失敗回避の心理

 

「想定外」が最大のストレス?不確実性を極度に嫌う背景

Z世代が購買において極めて慎重になる背景には、「想定外」を強いストレスとして受け取る特性があります。

 

予期しない出来事そのものが不安や負担として作用するため、できる限り結果をコントロールし、失敗の可能性を事前に排除しようとする傾向が強いのです。

 

この“不確実性への敏感さ”は、関西学院大学・鈴木謙介ゼミの別調査「『Z世代のコスパ感覚』に関する調査」でも確認できます。

 

同調査ではZ世代の消費におけるリスク認識や「失敗」への感度についても詳細に尋ねています。まずリスクに関する項目では、「購入前に、その商品が自分に合わなかった場合のリスクを考慮する」と回答した割合が53.2%と、半数を超えています。

 

さらに「失敗」についての問いを見ると、「購入後により安い価格で同じ商品を見つけたら、『失敗した』と思う」が62.5%、「事前に調べた情報で期待していたほどの商品ではなかった」が52.2%、「購入後により自分に合っていそうな別の選択肢を見つけた」が51.0%と、いずれも半数前後が“失敗”と捉えている点が特徴的です。

 

興味深いのは、「周囲の友人にSNS等でその商品を共有したら、予想よりも反応が悪かった」という項目で、29.3%がこれを“消費の失敗”と判断する要因として挙げている点です。
他者からの評価が、消費の成否そのものに影響を与えていることがわかります。

 

これらの結果は、Z世代が「失敗」とみなす範囲が、商品そのものへの不満だけでなく、選択しなかった別の可能性や、他者からの評価、相対的な損失感といった周辺的な要素まで含んでいることを示しています。


 

では、なぜZ世代はここまで多様な事象を「失敗」と感じ、買い物をためらってしまうのでしょうか?

本誌では、Z世代が抱える「消費を間違えたくない」という切実な心理背景や、購入の障壁となっている「心のフタ」の正体についてさらに詳しく掘り下げています。

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