プロはこう使う! 紅葉撮影を劇的に変える「絞り(F値)」の使い分け

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風景写真好きにとって紅葉は最も心が躍る一大イベントの1つですが、なかなか状態の良い紅葉に出合えず、撮り方もマンネリしていると感じていないでしょうか

今号のデジタルカメラマガジンでは「アプローチ」をキーワードにして、最高の撮影時期に、魅力あふれる撮影地で、多様な撮影テクニックにチャレンジできることを目指し、百戦錬磨の写真家に指南いただきました。

 

紅葉撮影の基本アプローチ

 

 

紅葉の立体感や主役の存在感を引き立てる ―― 絞りのアプローチ

風景写真では、できるだけ絞り込んで全体をくっきり写すと考えがちです。
しかし、紅葉のように色と形が重なり合う被写体では、どこまで見せるかの選択が重要になります。

 

絞りを開ければ前景や背景がぼけ、1枚の葉や枝が主役として浮かび上がります。
少し絞れば主役を際立たせつつ周囲の雰囲気も残せ、さらに絞り込めば、紅葉が広がる風景全体をしっかりと描写できます。

 

ただし、同じF値でも、焦点距離や被写体・背景との距離によってボケ方は変わります
F値の数値ばかりにとらわれず、何を主役にして、どこまで見せたいかを考えることが大切です。

 

[F2.8]絞りを開けて「主役を際立た」せる

目安 ▶ F1.4〜F2.8 ピントの合う範囲は、絞りを開けるほど浅くなります。
この写真ではF2.8を選び、色づいた葉と小さな赤い実にピントを置きました。

前後は大きくぼけて色と形が整理され、主役だけが印象的に残ります。背景の緑がぼけることで、主役の赤もより引き立っています。

ボケの大きさは主役と背景の距離にも左右されるため、背景が遠くへ抜けている場所を選ぶと、より ぼかしやすくなります。

 

キヤノン EOS R5/RF70-200mm F2.8 L IS USM/182mm/絞り優先AE〈F2.8、1/125秒、−1.0EV〉/ISO 320/WB:日陰

 

 

[F5]主役と「場所の空気感」を伝える

目安 ▶ F4〜F5.6 少し絞って周囲の環境も見せることで、その場所の空気感までが写真から伝わってきます。

この写真ではF5を選び、岩の上に立つ木にピントを置きつつ、対岸の紅葉も形がわかる程度に残しました。

小さな木と、それを囲む大きな木々。その両方が見えることで画面の中に関係性が生まれ、風景の物語が立ち上がります。主役と背景のどちらも生かせる絶妙な絞り値です。

 

キヤノン EOS R5 Mark II/RF70-200mm F2.8 L IS USM Z/70mm/絞り優先AE〈F5、1/6秒、−0.7EV〉/ISO 100/WB:日陰

 


 

本誌ではさらに、シャッター速度のアプローチや水流と絡めるアプローチ方法などを紹介しています。

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