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かつてこんなにもホラーに溢れた時代があったでしょうか。
映画館では常にスリラー系の新作が注目作として公開され、
匿名の発信が広まりやすいインターネットはホラーとの相性がよく、
絵でも文章でも映像でも、新感覚の恐怖は瞬く間に感染していきます。
そしてそんな時代に、怪談という最もベーシックな形式のホラーが、
語り手も場も多様化して大きなムーブメントとなっています。
これほどまでに人々を動かす、怖いもの見たさ。
BRUTUSでは、人々の心を捉える怖さという曖昧なものをあえて数値化しています。
映画やドラマから、アニメ、怪談、小説、漫画、ゲーム、YouTube、お化け屋敷まで
日々怖いものを追い求めるマニアたちが全ジャンルのホラーの名作を厳選し、その怖さを判定。
その一部を紹介します。
【怖さ 1.0】映画『ブラック・フォン』
監督:スコット・デリクソン
制作国:米
公開年:2021年
U-NEXTで配信中
子どもの連続失踪事件を描いたサイコスリラー。
気弱な少年フィニーは学校の帰り道に誘拐されてしまう。
閉じ込められた地下室には断線した黒電話があった。
Twitterでホラー映画を中心に感想を配信している、人間食べ食べカエルさんはこう言います。
「怖さよりは、ノスタルジックさが追ってくる。友情映画として完璧で、グッときます」
【怖さ 1.5】ドラマ『ウェンズデー』
製作総指揮・監督:ティム・バートン
制作国:米
公開年:2022年
Netflixで配信中
名作『アダムス・ファミリー』のウェンズデーが主人公。
SNSを中心に映画の魅力を発信する映画アクティビストのDIZさんはこうコメント。
「ティム・バートン作品に求める世界観のかわいさや、クセの強いキャラクターなどすべてがあります。ただ、“人は信じられない”というテーマを徹底して描く点は怖いです」
【怖さ 1.5】お化け屋敷『ショッキングホラーミュージアム』
場所:姫路セントラルパーク(兵庫・姫路)
休日:水曜日(8月中は無休)
来場者は電気商会の社員となって、深夜の博物館で発電機を修理するミッションが与えられます。
遊園地マニアでブログにて国内外のレビューをしているのジェットコ社会人さんはこう話します。
「こちらがアクションを起こすたびに、さまざまなモンスターが現れます。怖いものが苦手な人も楽しめるお化け屋敷です」
【怖さ 1.6】小説『兎の島』
著者:エルビラ・ナバロ
訳:宮﨑真紀
発売:2022年、国書刊行会
異常繁殖した白兎、耳から肢が生えてきた作家など、奇妙な11編を収録。
ホラーや怪談、幻想文学に関する取材や書評を行う朝宮運河さんはこうコメント。
「マリアーナ・エンリケス、ピラール・キンタナら女性作家の躍進が目覚ましく、世界の文芸シーンでも注目されているスパニッシュホラーの作品。ナバロはシーンを代表する書き手の一人。着想が豊かで、現実と非現実、現在と過去が絶妙なバランスで混ざり合い、少しずつ現実が滅びていく。そんな恐怖と不安が描かれています」
【怖さ 1.7】映画『キャビン』
製作総指揮・監督:ドリュー・ゴダード
制作国:米
公開年:2012年
U-NEXTで配信中
女子大生のデイナは、仲間と5人で山奥にある山荘へ。
しかし彼女たちの行動は、謎の組織によってすべて監視されていました。
人間食べ食べカエルさんはこう言います。
「エンタメ性が高く、また裏でテクノロジーを駆使して監視されているという設定も他に類を見ない作りで非常にユニークです」
【怖さ 1.7】小説『来世の記憶』
著者:藤野可織
発売:2020年、KADOKAWA
親友の前世は、主人公が前世で殴り殺した妻だった。
奇妙かつ斬新な設定で紡がれる表題作や書き下ろしを含む20編を収録。
朝宮運河さんはこうコメント。
「藤野さんは純文学の中でもホラーに近いものを描かれています。根底にあるのは、世界への子どものような怯え。初めて社会と直面した時に感じる戸惑いや恐怖を、本作では鮮烈なイマジネーションをもって起こるはずのない出来事として書き、不思議な現実感と不安をうまくすくい上げてくれています」
今回は怖さレベル1.0~1.7までしか紹介していませんが、本誌ではレベル1.0~5.0まで掲載されています!
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