《日本の味覚のノスタルジー》戦後から70年続くこだわりの団子

  • 更新日
  • 有効期限 2022.09.04

この記事が掲載されている雑誌は、こちらからお読みいただけます。
記事の有効期限以降は本誌は非公開となります。ご了承ください。

 

甘じょっぱいたれともちもちの食感、いつ食べてもホッとする素朴な味わい。

日本人にとって団子はいわば“味覚のノスタルジー”

男の隠れ家では、美味しい日本の団子をたっぷり取材しています。

 

うさぎや/阿佐ヶ谷

 

 

苦難の時代を超えて今に続く母から受け継いだ味と誇り

 

JR阿佐ヶ谷駅のすぐ近く、『うさぎや』70年の歴史を持つ和菓子屋

上野と日本橋にも店があるが暖簾分けではなく、初代の子孫がそれぞれ店を継いで営んでいるのだといいます。

 

阿佐ヶ谷にある同店は、現在の店主である瀬山妙子さんの母・龍さんが始めた店。

戦後間もない昭和25年(1950)に西荻窪で小さな店を開いたのが始まり。

当時は砂糖や小豆、米などの確保が困難でしたが、本物の材料しか使わないというのが母・龍さんのこだわりだったといいます。

 

「プライドが高い人だったから、安い人工甘味料もあったけど絶対に砂糖を使っていました。創業時は上生菓子や鹿の子、饅頭を売ってたんですが、それじゃあやっていけないよと職人に言われて、団子やどら焼きも売り始めるようになったんです」

 

開店間際の作業場は慌ただしく動く職人たちの活気であふれていました。

うさぎやの団子はもっちりとした食感と大ぶりなサイズ感が特徴。

みたらしは飽きの来ない甘さで、表面につけた焦げ目と甘じょっぱいたれのバランスが絶妙です。

あんこに使う小豆は創業以来、仕入れ先は変えず信頼した材料のみを使い続けているといいます。

 

店で働いて20年になるという職人の丸山さんは
「シンプルなだけに、特にあんこの味は変えないように気をつけています。ほんの少しの味の変化にもお客さんは気付くものですからね」
と話します。

 

戦後の混乱期を乗り越え、誇り高く生き抜いてきた和菓子屋の味と伝統、その想いはこの先も続きます。

 


 

 

本誌では他にも東京近辺の美味しい団子店が紹介されています。

この記事が掲載されている雑誌は、こちらからお読みいただけます。
記事の有効期限以降は本誌は非公開となります。ご了承ください。