【食と環境への向き合い方】京都に日本初のゼロウェイストな量り売りスーパーがオープン

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新鮮な野菜や、良質な素材で丁寧に作られたシャルキュトリーや乳製品、
ちょっとめずらしいクラフト調味料、瓶詰めに、小さな生産者が造るワイン……。

 

食への探究心あふれる店主が選び抜いた品が並ぶグロサリーショップや専門店
訪れるたびにワクワクが止まらない、新しい発見がある場所ですよね。

上質な食材でフーディーのおいしい日常を支えながら、農業のあり方やフードロス問題など
食との向き合い方へのヒントも与えてくれる。

 

ELLE gourmetでは、そんな“食のカルチャーの発信地”ともいえるショップを中心に、
毎日の食事を手軽にレベルアップしてくれる、とっておきの食材や調味料を大特集!

今回は東京・代官山『FOOD&COMPANY』京都・神宮丸太町『斗ヶ屋 京都本店』をピックアップします。

 

楽しみながら社会をよくする
ソーシャルグッドな食材店

 

 

東京・代官山『FOOD&COMPANY 代官山T-SITE店』

 

食品は私たちのごく身近にありながら、社会問題と密接につながっています。

 

何気なく購入したコーヒーやチョコレートが、環境にどのような影響を与えているの?

安さに飛びついた野菜だけど、これを作った農家さんは適切な対価を得ているの?

 

そんな疑問にきちんと対峙し、日常から社会を変えていきたいと考えているのが、バイヤー谷田部摩耶さん。

学生時代をアメリカで過ごし、オーガニックへの意識や生産者を応援する風潮に影響を受けました。

真摯な作り手をサポートしながら、食を取り除く現状を伝えていきたい。

そんな思いをもってグロサリーストア『フード&カンパニー』を東京・学芸大学に開店。

4店舗目となるこの店を2022年3月に代官山にオープンしました。

 

「おいしいことは大前提として、人にも地球にもやさしい消費行動をお客様と一緒に模索していきたい。でもストイックすぎると多くの人に受け入れてはもらえません。だから、楽しみやおもしろさから興味を広げるアプローチをしています」

 

それは明るく広々とした店舗デザインや思わず手に取りたくなる商品ディスプレー、
スタッフの笑顔、参加型の食イベント開催など随所に表れています。

 

グロサリーストアを通じて社会問題と向き合ってほしい

 

環境に配慮している、伝統製法、素材のよさを生かしている、おいしい。

この4点が商品をセレクトする基準だと語る谷田部さん。

 

「オーガニック製品が中心ですが、小規模生産者にとってハードルが上がってしまう認証制度にはこだわりません。この店で扱っている商品は、大量生産品に比べると価格がやや高いものも多いです。それは製造者にとっても自然環境に対してもサステナブルであることへのコスト。その価値を伝えて、気持ちよく買い物をしてもらえる場でありたいですね」

 

日々の買い物のシーンで、なぜそれを選ぶのか。

この店は、自分の価値観やライフスタイルと改めて向き合う機会を与えてくれます。

 

日本初、ゼロウェイストな量り売りスーパー

 

 

京都・神宮丸太町『斗ヶ屋 京都本店』

 

乾物や調味料、野菜、惣菜、ナチュラルワインなど、
ありとあらゆる食品を個包装なしの量り売りするスーパーマーケットがこちら。

環境先進国でもここ10年でゼロウェイスト・マーケットバルクショップは増えています。

 

『斗ヶ屋』代表・梅田温子さんは、料理人として渡仏し、
2005年に有機食材やワインなどを日本に輸入する会社を設立。

自然農法の食材を輸入するなか、個包装してゴミを増やしていることに矛盾を感じていました。

 

自分の仕事をやり続けたいと考えたとき、
出来る限り、矛盾の壁を埋められるようなビジネスに変えていきたいと思い、
斗ヶ屋のビジネスプランに行き着いたと話します。

 

そして2019年には、東京・代々木公園に量り売りのモデルショップ『nue by Toyota』をオープン(現在は国分寺に移転)。

その2年後、京都に日本初となるゼロウェイストなスーパーマーケットを開く運びとなりました。

 

必要な分だけ買えるからゴミや食品ロスの削減に

 

使い捨て資材を用いた個包装は行わないことを徹底。

さまざまなケースに入っている量り売りの商品は、持参した容器に入れて持ち帰るか、
ガラスのジャーやボトル、弁当箱、密閉容器をレンタルする買い物方法を取っています。

(買い物時にデポジットを支払い、次回来店時に返金)

 

乾物だけでなく、野菜や肉、卵などの生鮮食品、調味料も扱っており、
料理に必要なものがこの一軒でほとんど調達できるのも魅力。

さらに、無添加のオーガニックシャンプーや米ぬか酵素洗顔クレンジングなどの量り売りもあり、
ナチュラルな素材で作られた日用品もそろっています。

 

「量り売りは、いちいちスタッフに量ってもらうのが面倒」と思われがちですが、
最新テクノロジーを導入し、乾物も液体類もセルフで簡単に測れるのが画期的。

野菜はAIが搭載された軽量器にのせるだけで、色や形から種類を検知できたりと、
買い物するプロセスも楽しいです。

 

ほとんどの商品が20gからと少量で購入できるのもうれしい限り。

スパイスやハーブも必要な分だけを購入できるので、使いかけで台所に放置されたままになることもありません。

 

店奥にはオープンキッチンのレストラン(夜は別名のレストランとして営業)が併設され、
店で販売されている生鮮食品は鮮度が落ちる前に調理し、惣菜として販売。

フードロス削減に楽しみながら貢献できます。

 


 

本誌では他にも食のカルチャーの発信地が紹介されています!

 

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