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洋食屋さんでは必ず目にするメニュー『オムライス』。
今号のあまから手帖では、オムライスを特集。
見ているだけで、お腹が空いてきて、オムライスを食べたくなる…そんな特集をピックアップしてみました。
黄色い見た目が人を幸せにするのか、たまごの味が幸福をもたらすのか。
こんなに気分弾む食べ物は他にないかもしれない。
たぶん日本初、つまりは世界初のオムライス特集、神原月人さんのエッセイに続いて、「喫茶エス」の美しき一皿からスタートです。
オムライス

紡がれる歴史も味わい深く洋食の名作、くるむ。
玉子にくるんとくるまれたケチャップライス。
くるむオムライスは王道であり、みんなの憧れ、至福の味だ。
極薄、ふわふわ、とろり……。
個性いろいろ、老舗洋食店の名作をどうぞ。
グリル一平
ふっくらと張りのある黄金色のラグビーボール。
極薄の玉子からはケチャップライスのオレンジ色がほんのり透けている。
「グリル一平」を象徴するオムライスを受け継ぐのは、2023年に本店の四代目店長に就いた周剣明(しゅうけんめい)さんです。
「くるむ瞬間は今でも緊張します。でも常連さんに『変わらない味』だと言ってもらえると嬉しいですね」
流暢な日本語で語る周さんは、中国の福建省から、20歳で留学生として神戸へ。
アルバイトとして初めて洋食に触れ、「一平」の味に魅了されて以来、12年。
「この店の味を守りたい」と研鑽に努めました。
味の土台は、じっくり炒めた玉ねぎにケチャップを合わせたライス用のレッドソースと、デミグラスソースにウスターソースやケチャップを合わせて4日かけて仕上げるドビーソースです。
苦み、甘み、酸味が絶妙に重なり合う味は、1957年の創業以来変わりません。
仕込みから調理まで担う周さんの確かな手仕事が店の歴史をつないでいきます。
半月形のオムライス

もん
ふくよかな半月にくるまれし技
今年で創業から90年。
「もん」で長年チーフを務めたシェフが振り返るところによると、このふくよかな半月のオムライスは「60年くらい前、店に入った時からあった」のだそう。
その頃には現在の品書きはほぼ完成されていたというから、オムライスも王道メニューの一員として長く愛されてきたことが窺えます。
今日は五代目となる日笠公太さんがその腕を振るいます。
4つ分の卵を火にかけ、頃合いを見てケチャップライスを投入。
フライパンを持ち上げて相対する皿の角度を調整し、ライスを包む。
卵が流し込まれてから目を離す間もない、一瞬の出来事でした。
底までしっかりと分厚くくるむ技術や、ご飯と調味料の分量は「目をつぶってても作れるくらい」にまでも感覚として身体に覚え込ませるといいます。
何十年もかけて人から人へと受け継がれ、老舗の風格を感じるその佇まいは、オムライスを食べる醍醐味を再確認させてくれます。
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美味しそうなオムライス…店舗の詳細などは、ぜひ本誌でご覧ください。
本誌では他にもたくさんのオムライスを紹介されています。
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