
この記事が掲載されている雑誌は、こちらからお読みいただけます。

いま、乳がんは医療の発展に伴い、治るがんになっています。
乳がんほど、“患者ファースト”が進んでいる医療現場はありません。
心身ともに患者の負担を減らすための個別化治療も進んでいます。
婦人画報にて特集されている、『乳がん』最新白書2024より、『乳がん予防』についてピックアップします。
何より大事な検診による早期発見と『予防』

がん予防には『一次予防』と『二次予防』があります。
一次予防は、生活習慣を見直してがんのリスクを減らすこと。
二次予防は、がん検診を受けて早期発見し治療すること。
このふたつが重要ながん対策になるのです。
他人事ではない乳がん
どうしたら予防できるのでしょうか
解説:東京慈恵会医科大学附属病院 乳腺専門医 伏見淳先生
乳がんにならないようにできたら、と多くの人が願っています。
残念ながら、乳がんを完全に防ぐ確実な方法はありません。
しかし、乳がんの発症リスクを下げるための予防法はいくつか知られています。
「乳がんの発生との関連が“確実”とされているのは、閉経後の肥満と飲酒、運動不足、糖尿病の既往もリスクを高めます。“ほぼ確実”とされているのは喫煙です。また乳がんの発生には、女性ホルモンのエストロゲンが深く関わっています」
エストロゲンを含む経口避妊薬、閉経後の長期のホルモン補充療法は、乳がんの発生リスクをわずかに高めます。
乳がんの7割は女性ホルモン受容体をもち、エストロゲンの影響を受けて増殖します。
また体内のエストロゲンに関連する要因として、初経年齢が低い、閉経年齢が高い、
出産や授乳経験がないなども高リスクです。
「遺伝性の乳がんもハイリスクです。1親等(自分の親または子)で乳がんになった血縁者がいる場合、リスクが高まります」
乳がんのリスクは人それぞれ異なります。
あなたが「変えられない」リスクと、「変えられる」リスクを理解して
これから「変えられる」リスクを意識して一次予防することが大切です。
一次予防では、肥満対策、適度な運動、飲酒制限など、生活習慣の改善がリスク低減につながります。
二次予防は早期発見・早期治療を目的とし、定期的な検診が重要です。
厚労省は40歳以上の女性に2年に1回のマンモグラフィ検査を推奨しています。
これは市区町村の事業として実施され、最低限受けるべき検診です。
多くの早期の乳がんはしこりなどの自覚症状がない状態で、乳がん検診で発見されます。
そのため、症状がなくても定期的に検診を受けることが重要です。
一次予防と二次予防を組み合わせることで、より効果的な乳がん対策が可能になります。
自分のリスクを理解し、適切な予防法を選択することが、健康維持の鍵となります。
本誌では乳がんのハイリスク、健診の詳細、遺伝子検査、生活習慣、緩和ケアなど
乳がんにかんするトピックスが掲載されています。
この記事が掲載されている雑誌は、こちらからお読みいただけます。






