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加齢による認知機能の低下は、誰にでも訪れる可能性があります。
しかし、早期に気づき、適切な対策を講じることで、その進行を遅らせることが可能です。
高齢になっても元気に過ごすためには、今からできる準備が重要です。
今号のPRESIDENT(プレジデント)では、脳がボケない11の習慣を紹介しています。
脳がボケないためにできることがある
日本人の平均寿命は、大まかに言って、女性が87歳、男性が81歳です。
ある程度健康な状態で過ごすことができる、いわゆる健康寿命は、それより10年ほど短いと言われています。年を取ってからでも関係のよい夫婦であれば、お互いに支え合いながら生活をすることでしょう。
しかし、80歳を超える頃には、介護が必要な状態になってきます。
そして、いつかはどちらかが先に亡くなって、高齢の一人暮らしが始まるわけです。
そうなってから焦らないためにも、ひとりで生きていくための準備が必要です。
加齢によって心身の活動が低下し、ひとりでの生活が難しくなる状態を「フレイル」と言います。
また、認知症が進むことで、お金の管理、食事、排泄がひとりでできなくなってきます。この状態を少しでも先延ばしにしたい。
認知症とは、病気の名称ではありません。
アルツハイマー病やレビー小体病、脳血管の異常などにより、認知機能が低下し、生活に支障が出てくることを総称して認知症と言っています。
フレイル状態にならないため、やれることは少なくありません。認知症の症状が出てからでも、ひとりで生きていくことは不可能ではありません。
自ら異変に気付けるのは全体の2割程度しかいない
先ほどもお話しした通り、認知症の原因は1つではありませんが、少しでも早く気付くことができれば、その分進行を遅らせるためにできることは増えます。
いかに早く気付くか、これはとても大切なことなのです。
ただし、自分自身で「私は認知症なのかもしれない」と気付ける人は、残念ながら少数派です。
私は毎日のように、高齢者の診察をしているのですが、自分から「認知機能に不安があります」と言って受診してくる人は、全体の2割程度です。多くは家族に説得されてやってくる。
発見が遅れればそれだけ、状態の悪化は早まります。
逆に早く気付くことができれば、今はいろいろな方法が研究・開発されているので、認知症は以前ほど「怖い病気」ではなくなってきているのです。
繰り返しますが、早めに気付くこと。認知機能の低下を自分自身で意識できれば、かなり有利です。
長く認知症の研究を行ってきた知見から、次の5つのチェックポイントを提案したいと思います。
(1)人の名前が頻繁に出てこない
(2)家族や仕事の段取りができない
(3)大切な約束を忘れることが増える
(4)他人との会話が減る
(5)怒りっぽくなる。被害妄想が起きる
まず、1つ目は記憶力の低下です。人の名前が出てこないのは、誰にでもあることです。
ただし、最近会った人の名前が頻繁に思い出せなくなったら要注意です。
2つ目は、生活に関する項目です。
それまでできていたことができなくなる。仕事のミスが増える。
そうしたことが増えるのは、アルツハイマー型認知症の特徴です。
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