最新作『竜とそばかすの姫』・細田守監督インタビュー「インターネットを肯定的に」

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最新作『竜とそばかすの姫』

細田守監督インタビュー「インターネットを肯定的に」

  全世界が注目するアニメーション映画監督・細田守渾身の最新作『竜とそばかすの姫』が 7月16日に公開されます。   2006年、わずか6館から大ロングランとなった『時をかける少女』に始まり インターネット世界を描き一大ブームとなった『サマーウォーズ』、 その後『おおかみこどもの雨と雪』、『バケモノの子』、『未来のミライ』など 常に革新的な作品たちは日本だけでなく世界でも人気です。   《最新作『竜とそばかすの姫』のあらすじ》 自然が美しい高知に住む17歳の女子高生すずは、幼い頃に母を亡くし、 それをきっかけに歌うことができなくなっていた。 しかし、インターネット内の仮想世界<U>では、歌姫ベルとして大人気に。 ある日、ベルのコンサートに乱入した竜が気になり、寄り添おうとするが…。 親友や幼なじみ、地域の合唱隊の主婦たちなど人々に支えられ、 少女が自己肯定の第一歩を踏み出す成長の物語。   スタジオは10年目となり、今回の日経エンタテインメント!では 細田守監督、スタジオ、作品たちを総力特集しています!  
細田守監督インタビュー
    『劇場版デジモンアドベンチャーぼくらのウォーゲーム!』や『サマーウォーズ』で インターネット世界を描き、若者の心をつかんできた細田守監督。 本作最大の注目点は、今またインターネットを真正面から取り上げること。   「僕はインターネットの世界を舞台に、継続的に映画を作っている世界でも数少ない監督の1人だと思います。インターネットの歴史はまだ25年ほどですが、2000年の『デジモンアドベンチャーぼくらのウォーゲーム!』、09年『サマーウォーズ』、そして21年『竜とそばかすの姫』、つまりほぼ10年おきに作っているんです。   12年前の『サマーウォーズ』と比べても、現代はインターネットがより生活に欠かせないものになり、特にSNSは若い人にとって”もう1つの現実”です。さらにこのコロナ禍で一気にリモート化が加速。ネットの役割が変化したことで、どんな新しい物語が生まれるか。10年後にこの作品を見ると、もっと変化や違いが客観的に見えるかもしれません」   サマーウォーズの頃と、現代のインターネットはまた全然違う状態になっていますよね。 サマーウォーズが大好きな人からすると、今回の作品もすごく興味深いですよね。   「なおかつ、インターネットを肯定的に描いています。ネットは、誹謗中傷や、匿名で遠慮のない言葉の刃が飛び交い批判されることも多いですよね?現実世界でははっきり見えない人間関係のヒエラルキーや差別感情が、ネットでは可視化され、見せつけられる。さらに、ネットやSNSで人格が変わったり、現実と振る舞いが違う人もいる。でも、どちらが本当で、どちらが嘘かというより、一人の人がやっている以上どちらも本当   『竜とそばかすの姫』の主人公・内藤鈴(すず)は、 クラスの隅でうつむいているそばかす少女ですが、<U>では”ベル”という人気の歌姫。 真反対の存在であっても、どちらもその少女の一面。   「人間は多面体でできていて、本当はみんなそうした異なる側面を持っている」と 監督は言います。   「インターネットは本人が思ってもいない別の側面も明らかにする。もう一人の自分と出会って変化が起き、現実の自分も強くなっていく、そんな効果もあると思うと、若い人がSNSやインターネットに求めるものの重要さが分かってきます。ただ批判するだけではなく、肯定的に”寄り添う”目線が必要ではないか。特にこのコロナ禍の、制限が多く抑圧された世の中には。それができたら、多少は気が晴れる夏になるんじゃないかと思うんです」   インターネットで批判するのではなく、肯定する。 今の世の中に、とても必要なテーマのように思えます。  
  本誌では、さらに深堀した細田監督のインタビューや スタジオ、スタッフ、『竜とそばかすの姫』が生まれるまでなど スペシャルな内容となっています!   映画を観る前に読んでも、観たあとで読んでもよさそうです。 こちらからお読みいただけます。 ]]>