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新型コロナでより深刻度が増した貧困問題…それに追い打ちをかけるインフレの嵐…。
ただでさえ厳しい暮らしを強いられている低所得者層の生活が今、インフレによって脅かされています。
SPA!で紹介されている、低所得者層の苦境・現状についてご紹介します。
苦しむ低所得者層
インフレ貧困の現状とは?
日本全土に吹き荒れるインフレの嵐。
相次ぐ値上げラッシュは、これまで安泰だと思われていた人たちをも貧困に陥れようとしています。
生活困窮者支援に取り組むNPO『ほっとプラス』理事で社会福祉士の藤田孝典氏は
貧困の最新事情についてこう話します。
「2年前のコロナ前と比べると、今は3倍近い相談件数が寄せられています。中小零細企業に正社員で務める世帯年収300万円台の人たちからも、家賃や水道光熱費などの支払いで精一杯という相談が目立ちますね」
インフレによる社会安泰が中間所得層まで及んだ結果、支援現場の様相も変わってきていると
藤田氏は指摘します。
「かつてはホームレスや生活保護受給者が大半を占めていた炊き出しに、現在は世帯年収300万円台の人たちも並ぶようになりました。彼・彼女たちから話を聞くと、炊き出しで得た物資で生活用品や食料などの生活費を節約しているようです。
さらに、子どもの教育費を削り、外食・娯楽を控えるなど、すでに水準を下げた生活を送っている。もはや、彼らは中間所得層と言えるのか…。
このままでは、多くの世帯が文化的な生活から遠のいてしまうのではないでしょうか」
わずかな値上げで家計が崩壊する
年収300万円世帯に忍び寄る貧困の足音。
一方、すでにギリギリの生活を送っている低所得層への影響は計り知れません。
「特に、非正規雇用や年金生活者、シングルマザー、生活保護受給者といった低所得者層の多くが、インフレ前から家計は限界まで切り詰めており、貯金もなく生活にまったく余裕がありませんでした。そのため、収支のバランスに少しでも綻びが生じると、生活そのものがままならなくなります」
事実、今回の生活必需品のほんの少しの値上がりで
『電気が止まった』『食事や入浴の回数を削った』などの声が藤田氏のもとに多く寄せられたといいます。
低所得者をより貧困へと突き落としたインフレ地獄。
値上げラッシュでひっ迫する生活は、もはや限界にきているのかもしれません。
ネットカフェ値上げで野宿を余儀なくされる
日雇い労働者の地獄
2019年の冬に東北から上京してきたという野田淳平さん(仮名・45歳)の全財産は現在6000円。
今はアパートに入居するどころかネットカフェに泊まることすらままならないといいます。
「以前はタクシードライバーとして正社員で働いていましたが、週休1日、1日12時間労働で年収は280万円弱とブラックな環境でした。過干渉気味の親と暮らすのもしんどくて、ある日衝動的に実家を出たんです。住む場所もなく、ネットカフェに居座ったのが運の尽きでしたね。
とはいえ、当初は日雇いの仕事とアルバイトの掛け持ちで月15万円ほど稼げていて、地元の企業に務めるよりもずっと楽だと思っていました」
しかし、景気や企業業績に暮らし向きが左右されるリスクが高いのが、非正規雇用者。
野田さんも例外ではありませんでした。
上京して半年ほどでコロナ禍となり、生活は徐々に苦しくなっていったといいます。
「緊急事態宣言が出たことで、昨年4月にアルバイトで働いていたラーメン店が休業。事実上の解雇になりました。日雇いの仕事のみとなり、毎月の収入が7~9万円台に激減し、ネットカフェ代を払うだけでギリギリ。月7万円の出費になるため、昨年夏に引っ越しました」
そうして次の根城に別チェーンのネットカフェを選ぶも、その施設は連泊禁止のため長くても24時間しか滞在できません。
そこから野宿を余儀なくされる日が増えていったといいます。
さらには利用していたネットカフェのポテト食べ放題が終了になったり、
滞在パックの値上げによりさらにネットカフェを格落ちさせました。
ポテトの代わりに菓子パンばかり食べているせいで、体調も悪いとのこと。
日雇いの仕事も休みがちになり、収入は減って悪循環です。
「本当は実家に帰るべきかもしれませんが、惨めな状況になればなるほど、この姿を親に知られたくないと思ってしまうんです」
今は週に4日、野宿生活に至った野田さん。
「今年に入って身にしみたのは、貧乏人の味方だと思っていたネットカフェが値上げして、僕にとっては贅沢品になってしまったということ。僕らのような最底辺の人間はどこに身を置けばいいのでしょうか……」
もともと不安定な生活を送っていた野田さんですが、インフレでより深い貧困の底に沈んでしまいました。
本誌では他にも低所得者層の方達の苦境と現状が掲載されています。
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