《大谷選手のスピーチが完璧であった理由》頭のいい人が使いこなしている話し方とは?

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#大谷翔平 選手の言葉は、なぜ聞く人の胸に響くのでしょうか。

PRESIDENTでは、賢い人が使いこなしている話し方の大原則
コミュニケーション戦略研究家岡本純子さんが解説しています。

 

話し方の常識が変わり始めている

 

 

ウクライナのゼレンスキー大統領や、WBCで日本代表を率いた栗山英樹監督、
低迷していたマイクロソフトを時価総額トップレベルに引き上げたサティア・ナデラCEO。

それぞれの世界で輝かしい実績を上げた有能なリーダーたちですが、実はある共通点があります。

それは「強権・教官」型ではなく「共感」型の話し方をすることです。

 

トップダウンで独断専行型の言葉を発し、部下たちを率いていくリーダーがもてはやされた時代がかつてはありました。

しかし、そうした高圧的な手法が通用しにくくなっており、対話を重視し、まわりの気持ちを汲み取って同じ目線で言葉を発するリーダーが実績を上げるようになっているのです。

 

大谷選手のスピーチが完璧であった理由

 

WBC決勝戦。

一流メジャーリーガーぞろいの米代表との対戦を前に
大谷翔平選手はチームメイトに「憧れるのをやめましょう」と語りかけました。

 

「(米代表には)誰しも聞いたことがあるような選手たちがいる。憧れてしまっては越えられない。僕らは今日超えるために、トップになるために来た。今日一日だけは彼らへの憧れを捨てて、勝つことだけを考えていきましょう」

 

この言葉に勇気づけられて、堂々と試合に臨めた選手は多かったはずです。

人の心を揺さぶり、説得するにはロゴス(論理)、エートス(信頼)、パトス(情熱)の3要素が必要と、
ギリシャの哲学者アリストテレスは言いました。

 

大谷選手の言葉には3つが揃っていますが、この発言に関してはエートスが強かった。

実績のない選手が同じ言葉を言っても説得力がありません。

実際に憧れのメジャーリーガーたちを越えてきた大谷選手だからこそ、
「そのとおりだ」と聞き手は納得したのです。

 

ビジネスパーソンは、ややもするとロゴスに偏重しがちですが、エートスやパトスを無視すると、
相手を動かすどころか反感を持たれかねません。

パトスは、エモーションでもあります。

人を動かすのは、インフォメーション(情報)ではなく、話し手と聞き手のエモーション(感情)です。

 

WBCではもう一つ印象的な言葉がありました。

大会を通じて不振だった村上宗隆選手

準決勝では9回1点差の場面で打席が回ってきて、見事にサヨナラタイムリーを放ちました。

キャリアの浅い若手だけに、大会途中に自信をなくしてさらに悪化するおそれもあったでしょう。

しかし、栗山監督は試合後の会見でこう明かしています。

 

「彼を信じる気持ちは揺るぎないものがある。(中略)ずっと本人に言ってきた。『最後はおまえで勝つんだ』って」

 

村上選手が心折れずに踏ん張れたのは、栗山監督のエモーショナルな言葉があったからに違いありません。

 


 

本誌では、ロゴス、エートス、パトスについてさらに詳しく解説されています。

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