《行きつけローカル》2拠点目を奄美大島に…『大らかで優しい島時間に触れて“ゆるむ”ことが大切』

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名所を巡る観光旅行は一度行けば満足できますが、
地域の日常を訪ねる“行きつけローカル”の旅は、ささやかな幸せを積み重ねる旅。

 

通うほどに愛着が生れて、会いたい人ができ、その地ならではのおいしいものや、やりたいことに出会えます。

今の暮らしや人生を変える旅でもあります。

メトロミニッツローカリズムでは、ローカルを探す旅を紹介しています。

 

今回は、2021年に世界自然遺産に登録され、世界的にも注目を集めている奄美大島をピックアップします。

 

奄美大島に魅力を見出したきっかけ

 

 

今回、奄美大島を案内してくれる旅人は、田辺千菊(ちあき)さん。

田辺さんは『食と旅』をテーマに世界中を飛び回るトラベルライター。

1年の半分は東京で暮らし、残り半分は2拠点の奄美大島を中心に地方を転々とする回遊型の暮らしを実践しています。

 

心からゆるむ島時間に癒しを求めて

 

田辺さんの大学時代、当時打ち込んでいたウィンドサーフィンの大会に参加するため、初めて訪れたのが奄美大島。

その頃はまだ沖縄にも行ったことがなく、
“アマミオオシマ”はまったくの未知の島で、外国に行くようなわくわくとドキドキが入り混じっていたといいます。

 

「島友の高井直人さんは、そのときに出会った島人第1号で、大会の運営スタッフとして選手たちを出迎えてくれました。普通ならレース会場には張り詰めた空気が漂うものですが、どこまでも青く美しい海を前に、みんなのんびりモード

 

楽園のような光景にしばし見入っていると、高井さんが
「キミ、運転できる?もうすぐ関西便が到着するから空港まで迎えに行ってほしいんだけど」とニッコリ。

「島では空いている人が動く!」と喝を入れられ、選手であるはずの田辺さんが送迎スタッフとして空港へ。

そして対戦するであろうライバルたちを会場まで無事に送り届ける大役を果たし、
すったもんだで緊張も吹っ飛び、レースで好成績を収めるというおとぎ話のような展開に。

 

この一件で、自分の中の小さな常識が壊されたのがすがすがしく、
同時に異文化に飛び込むおもしろさを体験したことが、トラベルライターになる原点になったそうです。

 

島人たちとのんきに過ごす
奄美大島の日常

 

それから田辺さんは、長期で休みが取れると奄美大島で過ごすことに。

 

通い始めた頃は、高井さんが営む『奄美海族塾』でウィンドサーフィンやダイビングを楽しんで
夜になると島の人たちと『与論献奉(よろんけんぼう)』をするのがお決まりでした。

与論献奉とは、高井さんの出身地である与論島の飲み方の流儀で、
黒糖焼酎を盃に注いで口上を述べながら回し飲みをして客人を歓迎するというもの。

だいたい一升瓶が空くまで延々と続くのですが、
いい点は自己紹介から始まり、
盃が回ってくるたび、なにかしら自分のことを話すので
一度飲んだだけで距離がぐっと縮まること。

 

「こうして二日酔いと引き換えに、知り合いがどんどん増えていきました。その中に、奄美を代表する唄者の中村瑞希さんもいて、初めて海辺でシマ唄を聴かせてもらったとき、特別なことのように思えて感動していると『これが島では日常ですよ』という中村さんの言葉を聞いて、なんて素敵な島なんだろうと、ますます惹かれていきました

 

東京で生まれ育った田辺さんは、どこかで時間に縛られて生きてきたので
大らかで優しい島時間に触れ、“ゆるむ”ことの大切さを痛感。

生きやすくなるためのヒントをもらったといいます。

 


 

本誌では、奄美大島に拠点を持ってから20年の間で培った奄美大島での過ごし方を紹介しています。

 

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