《Ohana》7世代先を見据え今の環境破壊を食い止める…古代ハワイアンに学ぶ地球に優しい生き方

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2022-12-21 発売号 (No.63)

 

“Ohana means family.”とは、ディズニー映画『リロ&スティッチ』に出てくるフレーズ。

オハナというハワイ語が広く知られるようになったのは、この映画によるところが大きいです。

ハワイには家族や絆を大切にする文化が深く根付いていますが、映画の主題もまさしくオハナです。

 

家族、親子、夫婦、恋人、友人……大切な人と一緒に行くハワイは最高です。

一生の思い出になることに間違いありません。

10年、20年先も、「あの時のハワイでさ……」と語り合えるのは、まさしく一生の宝です。

 

そうやって絆を深めてくれるのは、オハナの精神が今も脈々と受け継がれているから。

その精神に触れた時、人は人情味、親近感、懐かしさといった感情を伴います。

いつまでも大切にしたいオハナが育まれる場所へ、いつまでも大切にしたい人と訪れたい。

 

今号のハワイスタイルに掲載されている『Ohana』特集から、幸せに満ちている方達の話をピックアップします。

 

広大なタロイモ畑から大地へのアロハを伝える

 

 

古代ハワイアンに学ぶ地球に優しい生き方

 

生茂る木々に広大なタロイモ畑。

小川を泳ぐ魚や水田に飛来する鳥達。

 

まるで昔にタムスリップしたような景色が広がる『ナ・メア・クポノ・ラーニングセンター』は、古代ハワイの自然環境を再現した体験学習の場です。

主催者のスティーブンさんと、パートナーとして運営に関わるフェリスさんは、1999年からタロイモの栽培をスタート。

ラーニングセンターを開設しました。

 

「ナ・メア・クポノの目的は、『アロハ・アイナ(大地への愛)』の精神を伝えること。ここでは、昔ながらのハワイの自然に触れながら、今の時代にどのように自然に優しく生きていくかを学ぶことができます」とフェリスさん。

 

元々銀行で働いていたというフェリスさんは、お客さんを通じてハワイアンスタディに出会います(ハワイアンスタディとは、先住民の知識を研究し、現代社会の中で知恵や考え方を生かすための学びのこと)。

学校に入って学んだのち、「自分の使命は、若い人に古代ハワイの自然に優しい暮らし方を伝えることだ」と確信し、それが生涯の生き方となったといいます。

 

一方、以前は大工として働いていたスティーブンさんは、働きながらハワイアンスタディを学び、それがきっかけで畑仕事に携わるように。

元々、スティーブンさんの一家はワイアルアの地で27年ほど農業を営んでおり、その場所を活用したラーニングセンターを構想。

約15年をかけてフェリスさんと共に作り上げました。

 

古代ハワイでは、知恵を使って地球に優しい生活をしていました。

例えば、魚は必要な分だけをとり、乱獲を防ぐために魚の種類ごとに禁漁期間を定めて、海を休ませていました。また、ひとつの水源の水の流れを作ることで、そこに生息する魚の糞などの栄養分を含んだ水となります。それを大地に戻すことでまた良い水になるんです」とフェリスさん。

 

敷地内には湧き水をたたえた池があり、それを畑から畑へと循環させています。

水田の表面に敷き詰められた水草は、蚊が卵を産まないようにする工夫で、水を浄化してくれる作用もあるといいます。

きれいな水や豊富な餌を求めて、たくさんの動物や昆虫たちも集まってきます。

 

「あそこにいるのは、ハワイ固有亜種の鳥で、アエオという名前なの」と、フェリスさんが指差した先には、ピンク色の長い足と白黒模様の鳥達がくつろぐ姿が。

 

「淡水の水辺に住むのだけれど、湿地や沼地が減って生息地が減少し、絶滅危惧種になっているんです。こうやって実際に生き物や植物を見ることで、興味をもってもらえたら嬉しいですね」

 

 

ラーニングセンターに訪れるのは、地元の小学生から団体旅行者まで実に幅広いです。

 

「学びたいことに合わせて、さまざまなプログラムを用意しています。タロイモを収穫してポイを作ったり、タロイモを食べてしまうザリガニを捕獲したり。また、ウクレレの制作や演奏のレッスンなども行っていますとスティーブさん。

 

今後は、ククイの実を使ってキャンドルを作ったり、花を摘んでレイを作るワークショップなども予定しているそう。

 

「ハワイには“クレアナ”という言葉があります。『責任』や『命題』という意味ですが、現代人にとっては、7世代先を見据えて今の環境破壊を食い止めることが“クレアナ”だと思っています。地球に住む私達みんな、ひいては動物や植物を含めた地球そのものを“オハナ”と捉えて、自然から受けた恩恵を自然に返すという古代ハワイアンの考え方を伝えていきたいです」

そう語る二人の力強くて優しい眼差しがとても印象的でした。

 


 

本誌では、他にもハワイに住む方達の『オハナ』が紹介されています。

 

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