台湾IT担当大臣、オードリー・タンが語る、日本の国家総デジタル化ヒント

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PRESIDENT(プレジデント)

台湾IT担当大臣、オードリー・タンが語る、

日本の国家総デジタル化ヒント

  ◆この記事が掲載されている雑誌は、期間限定で丸ごと1冊読むことができます◆   天才IT大臣として世界が注目する台湾のオードリー・タン。 今回のコロナ禍でもマスク在庫マップで存在感を発揮した彼女に プレジデントが日本に向けたデジタル化のヒントを取材しています。  
『78歳のIT大臣でも年齢が問題なのではない』
    タンさんは16年に35歳の若さでデジタル担当大臣に就任しました。 一方、日本では78歳のIT大臣が話題になりましたが、その適性を疑問視する声もあります。 「78歳というと私の父と同世代ですね。しかし、年配のIT大臣は決して悪いものではないと思います。今の行政院長(日本の首相に当たる)の蘇貞昌(そていしょう)も73歳と決して若くはありません。しかし彼に何かを説明したときに”もう一度言ってくれ”と聞き返されたことはありません。頭は非常にクリアです。そういう人が身近にいますから、私は年齢で適性を判断すべきとは思っていないのです」    
『高齢者はデジタルに弱いという誤解』
    デジタルになじめない人たちについてはどう考えていますか。 「薬局やコンビニでマスクを購入するときに健康保険カードやクレジットカードを使って購入者を特定していくのは、デジタル技術によるものです。ただ、その技術も人間を介さない技術ではなくカードリーダーのそばには薬剤師や店員がいて、操作に慣れていない人がいれば助けてくれるでしょう。多少は時間がかかるかもしれませんが、これは一つの学習機会になります」   実際、タンさんの祖母は87歳で、父がコンビニに連れて行って一度操作を教えたら 次からは自分でできるようになったといいます。   「IT社会は高齢者になじまないのではないかという意見もありますが、そんなことはないと思います。高齢者が不便を感じるのは、プログラムや端末の使い勝手が悪いからでしょう。高齢者が日頃の習慣の延長戦上で使えるような工夫をすればいいのです」  
  高齢者ではなく、プログラムや端末を変えて使いやすくする、 そのためにプログラマーが使用者の気持ちになって想像力を働かせることが大切ですね。 タンさんの言葉は、国民を家族として思う優しさが滲み出ているように思います。 インタビュー全文はこちらからお読みいただけます。 記事の有効期限: 2020年12月24日 Thursday]]>