【2020年ノーベル賞の解説】肝炎・肝臓がんを引き起こすC型肝炎ウイルスとは?

  • 更新日
  • 有効期限 2021.06.18

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子供の科学

【2020年ノーベル賞の解説】

肝炎・肝臓がんを引き起こすC型肝炎ウイルスとは?

 
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2020年10月5日にノーベル賞受賞者が発表されました。
『子供の科学』が注目した【医学・生理学賞】【物理学賞】【化学賞】
わかりやすく紹介されています。
 
今回はその中から、医学・生理学賞をピックアップ!
 


医学・生理学賞
『肝炎・肝臓がんを引き起こすC型肝炎ウイルスを発見』


 

 
C型肝炎ウイルスを発見し、ノーベル賞受賞となったのは
アメリカ国立衛生研究所のハーベイ・オルター名誉研究員
カナダ・アルバータ大学のマイケル・ホートン教授
アメリカ・ロックフェラー大学のチャールズ・ライス教授の3名。
 


未知の”第3のウイルス”


 
まず、肝炎ウイルスとはなんなのでしょうか?
それは肝臓の細胞に感染して肝炎を引き起こすウイルス。
 
最初にA型肝炎ウイルスが発見されました。
A型肝炎ウイルスはウイルスに汚染された水や食品の摂取によって感染します。
このウイルスは一時的な炎症を引き起こすものの、
患者は免疫を獲得するので、悪影響を及ぼし続けることはないようです。
 
2番目に発見されたB型肝炎ウイルス
血液を介して感染し、長期にわたって炎症を引き起こして、ゆくゆくは肝硬変や肝臓がんを引き起こします。
輸血後に感染する事例が多く、B型肝炎ウイルスの発見後はこのウイルスの検査が行われるようになり、
輸血による肝炎患者は減少しました。
 
ところが、その後も輸血後に肝炎になる患者が後を断たないことから
オルター氏は患者を調べ、A型でもB型でもない第3のウイルスが存在することを突き止めました。
しかし、特定の原因ウイルスを発見するまでにはいたりませんでした。
 


原因ウイルスを特定


 
1980年代末ごろ、ホートン氏は肝炎になったチンパンジーの血液中の遺伝子断片を調べます。
肝炎を引き起こす未知のウイルスの遺伝子が見つかったことから
C型肝炎ウイルスと発表されました。
 
ただし、このウイルスが肝炎の原因であると証明するには、
ウイルス単独で肝炎を引き起こすことを示す必要がありますが
チンパンジーに感染させても増殖しませんでした。
 
ライス氏は増殖を妨げるようなウイルスの変異があると考え、
遺伝子工学を用いて増殖に必要な部分だけを持つウイルスをつくり、
チンパンジーの肝臓に注入。
 
するとチンパンジーは肝炎を発症したため、
C型肝炎ウイルスが肝炎の原因であることが確かめられました。
 
このようにしてC型肝炎ウイルスが発見されたことで、抗ウイルス薬が開発され、
今ではC型肝炎を治療できるようになり、肝炎から肝硬変、肝臓がんへと病気が新興するのを
防ぐことができています。
 


 
本誌では、物理学賞の『ブラックホールの存在を証明』
化学賞の『ゲノム編集技術を開発』なども紹介されています。
ふりがなとわかりやすい説明でお子様でもお読みいただけます!

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