ノーベル物理学賞受賞・真鍋淑郎先生の『気候モデル』ってなに?

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昨年のノーベル物理学賞は、地球の気候変動を予測する『気候モデル』の開発に貢献した
プリンストン大学上席研究員の真鍋淑郎先生らに贈られました。

温室効果ガスによる地球温暖化を明らかにする基盤となった研究の成果が称えられたわけですが
真鍋先生が研究した『気候モデル』とはいったいどんなもので、どう利用することで気候変動を予測できるのでしょうか?

 

気候変動の研究をしている海洋研究開発機構の河宮未知生先生が『気候モデル』について解説しています。

 

真鍋先生ってどんな人?

 

今では多くの人が、地球が温暖化していること、そしてその原因が温室効果ガスであることを知っています。

今後どのように温暖化していくのか予測するための気候モデルの重要性を理解している人も多いでしょう。

しかし、真鍋先生が渡米した1950年代には地球温暖化を指摘する人はいませんでした。

真鍋先生自身、温暖化を予測するために研究したわけではありませんでしたが、
コンピューターが未発達だった時代に、地球の気候をシミュレーションする気候モデルの研究に取り組んでおり
とても先見の明がある方だったことがわかります。

 

気候モデルってどんなもの?

 

18世紀に起こった産業革命以降、私たちは石油、石炭といった化石燃料を使用し続けたことにより、
大気中の二酸化炭素の濃度を高めてしまいました。

その結果、地球温暖化が進行。

自然災害の多発や食料生産への影響が心配されるようになっています。

 

今後は温暖化対策に取り組むことが求められていますが、
そのためには将来、どの程度温暖化していくのかを予測しなければなりません。

 

《気候モデル》

 

温暖化がどの程度進んでいってしまうのかを予測するのに
コンピューターを用いたシミュレーションが行われているわけですが、
ここで使われるのが『気候モデル』です。

 

「気候モデルとは、地球の気候を決めるさまざまな要因を数式にして、コンピューターに教えてあげられるようにしたものといえます。気候モデルだからといって特殊なことをやっているわけではなく、気候に関わる物理法則を数式にしているのは、他の物理現象を数式にしているのと変わりません」

 

物体の動きは運動方程式といわれる数式で表すことができます。

例えば、私たちがボールを投げた時、強い力で投げると、飛んでいくボールの速度は速くなり、
飛ぶ距離も長くなることが数式で示されます。

こうした物理現象を数式にすのと同じように、
気候に関わる物理現象を数式にしたものが気候モデルなのです。

 

《地球温暖化》

 

地球は太陽からもたらされる熱によって暖められています。

ただし地球に大気がないと、地球を暖めた熱はすぐに赤外線となって宇宙に放出されるため、
地球の平均気温は-18度になります。
 
実際は大気があり、大気の中には二酸化炭素をはじめ、熱を保持する働きを持つ温室効果ガスがあるため、
宇宙に熱が逃げるのが抑えられ、平均気温は15度程度に保たれます。
 
ところが現在の便利な生活を維持するために、私たちが化石燃料を使った結果、
二酸化炭素などの温室効果ガスの濃度を高めてしまい、
自然に保たれている平均気温以上に上昇していくと心配されているのです。
 
こうした温室効果ガスの効果も数式にされ、気候モデルに組み込まれています。
 


 
地球の未来を考え、研究してくれる方がいたからこそ、
私たちは地球の現状や未来を知ることができ、悪化することを食い止める行動ができるようになるのですね。

本誌ではさらに詳しく『気候モデル』について記載されています。

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