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「どうしてトレーニングをしているの?」と聞かれたら、なんと答えますか?
「痩せたい」
「綺麗になりたい」
そんな目的はあると思いますが、いざ目標達成のためにトレーニングに励んでいても
なかなか思うように身体が変わってないと感じた経験をしている方も多いはず。
Woman’s SHAPE&Sportsでは、フィットネスモデルやトップ選手として活躍中の方々に
自身が「身体が変わった」と実感した筋トレと食事を聞いています。
岡部友
体の基本は食事が8割
株式会社ヴィーナスジャパン代表取締役で、分子整合栄養アドバイザーの岡部友さん。
彼女は女性専用ジムを全国5店舗で運営しています。
また、YouTubeでのチャンネルでも食事管理やダイエットについての動画や、
有料アプリ、TikTokにてトレーニングの動画を出しています。
そんな岡部さんが語る、体の基本と食事について。
細胞レベルで考える健康でいるための食事
YouTubeで分子栄養学の知識を基に話されていますが、そこに至った経緯を教えてください。
「私は『痩せるか痩せないか』というところで身体づくりをしていない、というのが根本にあります。トレーニングを含めて、基本的な考え方は、健康でいるために何をすればいいのかということ。
一方で女性が運動や食事に興味を持つきっかけって、多くがダイエットですよね。
なので、〇〇を食べたら痩せる、〇〇を食べなければ痩せるといった言葉に引っ張られがちです。痩せればとりあえずOKというところで落ち着いてしまっている方はとても多い」
痩せることに健康がごっちゃになっている感じはあります。
「そもそも健康を維持するということは、自分の身体に維持するだけの力があることが重要で、食べものが私たちを健康にしてくれるわけではありません。
風邪をひいても治るのは薬の作用だけではなく、自分の身体、それ自体に回復させようとする力があるから。だから、自力で頑張れるようになるために、本来の機能をサポートする食事こそ、健康になる手段だと思うんです。細胞のコピーミスをどれだけ防げるかが重要です」
何かを食べたり食べなかったりしたところで、土台が良くなきゃ意味がない、ということですか。
「そうです。身体本来の機能を維持する、より良くしていくような食事を突き詰めたら、『人は細胞でできている』というところに行きついて。
人間はだいたい37兆の細胞でできているとされ、そのうち300~500億の細胞は毎日新しくコピーされています。でも加齢やストレスによってそのコピーが正確にできなくなると、病気になる。
だから正しくコピーを作る食事は健康でいることだし、同時に若さを保つことでもあるんです」
ということは、美容、健康、病気、どの切り口で考えても、細胞分裂をどれだけコピーミスせずにやるかが鍵になりますね。
「はい。細胞っていうのは分子でできているわけだから、その分子に必要な栄養素を身体に摂り入れることで、理論上は良い細胞ができる。
とはいえ、細胞というのは絶妙なバランスで成立しているので、そう簡単な話ではありません。
例えば、栄養素Aと栄養素Bを1:1で使って作られている細胞があるとします。
ここでどれだけ栄養素Aを多く摂ったとしても、栄養素Bが少なければ(1:1でなければ)、栄養素Bに合わせた量しか細胞は作れません。少ないほうに合わせた量しか作れないというのが、基本的な栄養の話なので。
だから、よく耳にする『栄養のバランス』というのはその通りで、摂りすぎてもメリットはありません」
本誌では、栄養の過不足や、食べ方などについて詳細を語っています!
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