ゴミから服を作るxiangyu『もともと光が当たらないものに興味が向く』

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一度聞いたら頭から離れないユニークな楽曲はもちろん、
ライブや舞台で個性的なファッションにも注目が集まっているアーティスト・xiangyuさん。

彼女が音楽活動とは別の軸で新たなプロジェクトをスタートさせました。

それは、川で集めた『ゴミ』を使って服を作る『RIVERSIDE STORY』。

 

Quick Japanでは、プロジェクトの作業場に足を運び、服作りの様子を見せてもらっています。

 

もともと光が当たらないものに興味が向く

 

「高校生のころから、体育で使うゼッケンやブルーシートなど身近で手に入る素材を使って服を作っていました。音楽活動をスタートしたのも、ホームセンターで集めたもので作った服を東京デザインフェスタで展示していたのがたまたまマネージャーの目に留まって、話しかけられたのがきっかけで(笑)」

 

xiangyuさんはそう楽しそうに話します。

文化服飾学院時代の同級生であり、ファッションブランド『PERMINUTE』のデザイナーを務める半澤慶樹さんと
タッグで組んだ今回のプロジェクトは、その名の通り、川沿いを活動拠点としています。

 

 

「もともと川が好きで、ここ数年はよく遊んでいる場所でもありました。それで、都内の川について調べていくうちに、“暗渠”というものがあるのを知って。いまはコンクリートで埋められていまっているけど、かつては川だったところをそう呼ぶのですが、渋谷のエリアはほとんどが暗渠だったみたいなんですよ」

 

街の歴史を知り、川と街の関係性について興味が湧いたと話す彼女。

ある日、渋谷川沿いを散歩していると、ゴミがたくさん落ちていることに気づきました。

それをたどっていくと、かつて川が流れていた恵比寿・広尾エリアまでたどり着きます。

 

「歩いていくうちに、街によってゴミの種類が変わっていることに気がつきました。

渋谷の方は、お酒の缶や瓶が見えないようにこっそりと捨ててあるんですが、恵比寿や広尾に行くとお弁当の空容器やコーヒーのカップなどが、ドーンとわかるように捨ててあって。

落ちているゴミから、その土地で生活している人のこともわかるかもしれないと思ったんです」

 

このエピソードを友人である半澤さんに話し、会話を進めていくなかで、
渋谷川沿いに落ちていたゴミで衣装を作り、展示発表をするというプロジェクトの輪郭が見えてきました。

 

「ゴミってポジティブなイメージがないと思うんです。でも、私はもともと光が当たらないものに興味が向くタイプで。自分のフィルターを通してプラスな要素を加えていくことで、ものの見え方が変わっていく過程が面白いんです。

環境問題にもずっと興味を持ち続けてきました。ただ、なにか大きくイノベーティブなことができるとは思っていなくて、自分の手が届く範囲でできることをやっていきたいなとは常に考えていましたね」

 


 

本誌では、実際にxiangyuさんが服を作る過程を特集しています!

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