この記事が掲載されている雑誌は、こちらからお読みいただけます。
最近よく聞くことば『ジェンダー』。
男らしさ、女らしさなど、性別につきまとう社会的なイメージや役割のことです。
「男の子は強くて活発で、女の子はかわいくておしとやか」
といった決めつけや思い込みにしばりつけられていませんか?
月刊ニュースがわかるに掲載されている、
国連の持続可能な開発目標(SDGs)の一つになっているジェンダー平等についてピックアップします。
途上国中心に女性差別
SDGsの目標5は『ジェンダー平等を達成し、すべての女性と女の子のエンパワーメントを行う』です。
エンパワーメントとは『力を与える』という意味です。
多くの国・地域では男性優位の歴史が長く、根強い女性差別があります。
特に発展途上国では女の子はあまり学校に行かせてもらえません。
大人になると家事や育児をするように求められ、
外に出て職についたり、政治参加したりするチャンスは制限されています。
SDGsはすべての女性と女の子に対する差別をなくすとともに、女の子の早すぎる結婚をやめさせようとしています。
子どもの好奇心に性別は関係ない
乳幼児のおもちゃを作る会社・ピープル(東京都中央区)は、
保育園の4~5歳児67人に18種類のおもちゃを用意して、
子どもたちの選び方に影響することがらについて考える取り組みに参加しました。
すると、性別に関係なく、好きなおもちゃを手に取る姿が見えてきました。
男の子と女の子、一緒に『赤ちゃん』のお世話
ふつう「男の子遊び」と「女の子遊び」に分かれると思われがちですが、
赤ちゃん人形『ぽぽちゃん』を使った遊びでは性別とおもちゃに関係がないことがわかりました。
最初は女の子のグループがぽぽちゃんのお世話をして遊んでいましたが、
それを見た男の子のグループが興味を持ち、男女一緒に「ごっこ遊び」を始めました。
その後、多くの子どもがこの人形で遊びたがり、計3体を用意したところ、
段ボールを組み立ててぽぽちゃんたちの家を作りました。
好きなことを思う存分やって
この観察結果に、桐淵真人・ピープル代表はこう話します。
「子どもたちの好奇心にジェンダーは関係ないが、ジェンダーバイアスが好奇心をつぶしてしまう」
実生活での育児中、息子の一人が2歳の時には喜んで人形遊びをしていたのに、
だれかに「それは女の子のすること」と言われたのか、次第にかくれて遊ぶようになり、
5歳になると遊ばなくなってしまいました。
「自分の好きなことを思う存分できたら、大人になった時に、すばらしい個性としてほかにない価値を生み出せるのではないか?それができないのは社会の損失につながる」
性別にとらわれずにおもちゃを提案し、子どもたちの可能性を広げていきたいですね。
ジェンダー表現について考えてみませんか?
「美しすぎる議員」「女性ならではの気配り」といった表現をマスコミやネット上で見聞きすることが多いですね。
ほめているようでも、偏見や価値観の押し付けととらわれかねません。
著書『失敗しないためのジェンダー表現ガイドブック』から、ふさわしい言い方を探りましょう。
【NG表現】女性でも安心の新車特集
スポーツや車の運転を取り上げた記事や広告で、「女性でも大丈夫」とうたっている例がみられます。
でも、女性がみな運転が不得意なわけではなく、運転が苦手な男性だっていますよね。
【NG表現】美人選手・イケメン社長
競技や仕事の内容に注目せず、姿形のみをほめると、相手を不快にさせることがあります。
内面を知ろうともせずに見て楽しむだけの対象にされたり、
なしとげたことを軽視されることに不満を持つ人は少なくありません。
【NG表現】初優勝で男泣き
「泣き」という言葉にあえて「男」をつけることで、
「男性は強く、泣かないもの」という思い込みがすけて見えます。
やさしい男性も涙もろい男性もいるのですから、わざわざ「男」を強調することはありません。
【NG表現】内助の功
「夫の社会的成功を妻が支える」という意味の慣用句です。
このこと自体は否定できませんが、男女の役割を決めつけてしまう表現といえます。
妻の成功を夫が支えてもこうは言いません。
似たことばに「良妻賢母」があります。
本誌ではジェンダーについてさまざまな視点から見た記事が掲載されています。
漢字にふりがながふってあるので、親子でもお読みいただけます。
I LOVE MAGAZINES!キャンペーン2022
対象の雑誌が月額払い・年間購読が最大50%割引されたり、
定期購読で1,000円割引が適用されるギフト券コードを掲載中!
割引やプレゼント付きなど、800誌以上の雑誌が全てお得に購読できる大チャンスです♪
毎回ご自宅へお届けしますので外出の必要はございません。
この機会に、雑誌で楽しく充実したおうち時間を過ごしませんか?
『月刊ニュースがわかる』に関心のあるお客様へおすすめの『語学・学習誌』はコチラにあります!
この記事が掲載されている雑誌は、こちらからお読みいただけます。