
この記事が掲載されている雑誌は、こちらからお読みいただけます。

『勉強の基本のキである教科書を正しく読めている子は、クラスに2、3人だけ』
国立情報学研究所の新井法子さんはそう話します。
さらに、情報を正しく読み取れないと大人になって仕事の幅が狭まる、とも。
プレジデントファミリーではその理由とともに、
家庭で子どもの『読解力』を身につけさせるための方法を聞いています。
深刻なのは
読めないまま大人になってしまうこと

読解力の重要性が叫ばれる中で、とりわけ多くの親に衝撃を与えたのは
『子どもの大半が教科書を読めていない』という事実。
「小学生でいえば、全教科の内容を正確に読めているのはクラスの2、3人程度。つまり、クラスの9割は教科書を読めていないのです」
新井法子さんは『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』の著者。
学校の授業のベースになる教科書さえ読めないほど、日本の子どもたちの読解力は低いといいます。
「深刻なのは、読めないまま大人になってしまうことです。
ICT(情報通信技術)の進化によって、世の中の仕事の多くは文章を中心に進められています。毎日、メールを読んでは返信したり、資料やデータを読み解いて提案書や報告書を作成したりとあらゆることが文字をベースに行われています。
リモートワークの普及で文章によるコミュニケーションはさらに加速し、子どもたちが大人になる頃にもその傾向は続いているでしょう。そんな時代に文章を正しく読めない社員は“お払い箱”になります。
仕事も限られた職種にしかつけなくなってしまいます」
読解力=物語の文章を味わう力ではない
新井さんのこの話に、「うちの子は本が好きだから大丈夫」と思う方もいるかもしれませんが、
ここでいう読解力とは物語を読むときのように文章を味わい、感動するという力ではなく、一語一句を精査しながら内容を正確に読み取る能力のこと。
『汎用性読解力』とも呼ばれ、この力が養われていないことことが、教科書を読めない原因だと新井さんは力説します。
「例えば算数の文章題は問題文に書いてあることを正確によえなければ答えられませんよね?社会や理科も読解力がなければ内容を正しく理解できません。すべての教科に必要な、勉強の基盤となるのが読解力なのです」
近年は教育現場でも読解力が重要視され、大学入試もその力を測る方向にかじが切られています。
象徴的なのは大学入試センター試験に代わって2021年度から始まった大学入学共通テストでしょう。
「2022年度の共通テストは、数学Ⅰ・Aの平均点が40点を下回ったのをはじめ、数学、地歴公民、理科とほとんどの教科で平均点が大幅にダウンしました。私も解いてみましたが、問題自体はさほど難しくなっていない。
センター試験との違いは、まず問題文の文章量が増えたこと。長文を正確に読み取らなければ回答できない問題がどの教科でも出題されたのです」
本誌では新井さんによる読解力の身に付け方が解説されています。
この記事が掲載されている雑誌は、こちらからお読みいただけます。






