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少しずつでも毎日コツコツ続ければ、部屋も心も磨かれていきます。
天然生活では、家庭でも取り入れられる禅式の掃除術について、僧侶の吉村昇洋さんが語ります。
面倒という気持ちは
自分の頭の中で作り出した思考
掃除をするのが「面倒だなぁ」と、ついつい先延ばしにしていませんか?
それは自分の頭の中をめぐっている考えに「とらわれている」状態だと、僧侶の吉村昇洋さんはいいます。
「面倒だなあ、やりたくないなあというのは、自分の頭の中でつくり出した思考です。やらない間はずっとその思考を持ち続けることになりますが、目の前の掃除に意識を向け、行動してしまえば思考にとらわれている状態から解放されます。やり始めれば終わりますし、終わったあとには清々しい気持ちになれるんです」
『禅』とは坐禅の修行をベースにした仏教の教え。
修行を通して「いま、この瞬間」に意識を向け、自分のあり方を見つめます。
吉村さんが2年2ヶ月にわたり修行をした曹洞宗大本山永平寺では坐禅だけでなく、
掃除、洗濯、炊事から食事や睡眠に至るまですべてが修行だったそうです。
とくに掃除は『動く坐禅』とも呼ばれるほど、自分の心が表れやすいとか。
禅の掃除術 五か条

(1)『いま、ここ』に意識を向ける
過ぎたことを思い出す、先のことに思いをめぐらす、それらは頭のなかで描かれている「イメージ」に過ぎません。
禅ではいま起きている「現実」を大切にします。
掃除をするときは、ほかのことを考えたりせず、目の前の掃除だけに意識を向けましょう。
(2)考えるより、行動する
やりたくない、などといった頭の中での「考え」は、ともすれば制限なく広がっていきます。
それを断ち切るには「行動する」しかありません。
少しだけでもいいから「とりあえずやってみる」。
体を動かすうちに考えの悪循環から抜け出せるものです。
(3)素早く、ていねいにを意識する
行動は、素早く、ていねいに行いますが、「ていねい=ゆっくり」ではありません。
ていねいは、向き合っているものに敬意を払うことです。
それを素早く行うことにより、余計な考えや自分の先入観、固定概念といった「我」が出にくくなります。
(4)合理的に行う
お寺で掃除の際に雑巾掛けをするのは、低い姿勢のほうが汚れがよく見えるし、力が入って汚れがよく落ちるからです。
修行というと精神性が注目されがちですが、仕事として合理的に進めるのが大切。
むだを省くことで、より多くの仕事に向き合えます。
(5)型を守る
掃除は「上から下へ」の順で進めるのが基本ですし、ほうきで畳を掃くときは目に沿って進めます。
それらの「型」は、合理的な理由があるからこそ、長年受け継がれてきました。
型を守って進めるうちに、自分でも理由の実感がつかめるようになります。
本誌では吉村さんが話す、禅式の掃除術について詳しくお読みいただけます。
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