Forbes JAPANが表彰する、『子どものウェルビーイング』を実現する変革者たち

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パラダイムシフトが起きている『教育』をテーマにした『イノベーティブ・エデュケーション』
『Forbes JAPAN』ではじめて開催する教育関連の誌面企画であり、アワードです。

小中高校、教育委員会、有志プロジェクトを対象に、
子どものために教育変革を起こし続ける組織・団体にフォーカスしています。

 

現在、そして未来の教育を牽引する組織はいま、何に挑み、何を変えているのでしょうか。

今回はウェルビーイングを実現している学校をいくつか紹介します。

 

新たな学びを実装してきたイノベーターを表彰

 

 

今回ドラスティックな変化が起きている教育について、
これまで変革を主導してきた方々が
イノベーター』と呼び、表彰。

審査基準は、経済協力開発機構(OECD)が定義した2030年の子どもたちに必要なコンピテンシー(行動特性・能力)である
『ウェルビーイング』『エージェンシー』を育むことを軸にしながら、
「これまでの教育変革の実践とその実績」を中心に、社会性、公共性を意識しながら、
学校と社会をつなぐことや、教育エコシステム構築といった観点で選出されています。

 

通知表、時間割、チャイムなしの公立小/伊那市立伊那小学校

 

「探究型の総合的学習」の先進事例として有名な長野県の公立小学校。

60年以上も通知表がなく、時間割やチャイムもありません。

また、ヤギや豚、ニワトリといった動物も飼育しているユニークな教育活動について、長い歴史を持つ学校です。

最大の特徴は、教育課程の中心に『総合学習』『総合活動』を置き、全学年が、
学級単位で探究的なテーマに取り組んでいる点があります。

 

《POINT》

公立小学校にもかかわらず、長年にわたり、探究型のカリキュラムを実践している実績がある先駆者。

長きに継続している学校の組織文化や地域との関係性を含め重要な点が多い。

 

「新しい普通」をつくる学校/軽井沢風越学園

 

軽井沢風越学園は、2020年4月開設した一条校。

幼小中混在の12年間一貫校で、連続性を大切にしたカリキュラムを志向。

「子どもの経験の総体」と捉え、体験と抽象、探索と探求、遊びと学びを行き来するアプローチ。

「わたしをつくる」という授業が3年生からあるなどユニークな探求学習も数多くあります。

地域と連携・交流して子育てを行う活動にも重点を置いています。

 

《POINT》

元楽天副社長の本城慎之介が創設し、理事長を務め、子ども自身の可能性と公教育の可能性を信じて、
独自の「学び」の実践を行っています。

全国から注目を集めるイノベーティブを象徴する学校です。

 

オルタナティブ教育校の先駆者/きのくに子どもの村学園

 

和歌山県橋本市にある「きのくに子ども村学園」は一条校(法律上正式な学校)として1992年設立。

教科の概念がなく、主に「プロジェクト」「自由選択」「基礎学習」の3種類の時間があります。

クラスや学年という概念もなく、1年から6年までが一緒に学ぶ形式もユニークです。

現在では、福井県勝山市、山梨県南アルプス市をはじめ、複数の「子ども村」ができています。

 

《POINT》

オルタナティブスクールの先駆者的学校。

感情、知性、人間関係の面で自由な子どもに育ってほしいと、
自己決定の原則、個性化の原則、体験学習の原則を大切にした教育改革を推進。

 


 

本誌では他にもウェルビーイングを実現する学校や教育委員会、プロジェクトを紹介しています。

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