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企業が社会的責任を果たしながら成長を遂げるには、持続可能性への配慮が欠かせません。
経団連会長として仕上げの2期目に入った十倉雅和氏は、格差問題に切り込もうとしています。
マクロ経済、社会保障・税制、労働政策の総合改革が必要です。
日経ビジネス電子版では、編集長が経団連会長の十倉雅和氏にインタビューしています。
成長と分配の好循環を創出すべく行動
経団連会長として2期目に入りました。
仕上げとなる残りの約2年、何を最優先に成し遂げたいですか。
「就任して一番力を入れなければいけないと思ったのは、サステナブル(持続可能)な資本主義の実現です。資本主義や市場制度は死守せねばなりませんが、行き過ぎると生態系の崩壊や格差拡大という大問題を招きます。
1期目の大きな柱の一つは、グリーントランスフォーメーション(GX)でした。原子力発電も含め、提言書を政府に提出しましたが、内容はほぼ政府法案に組み込まれました。
2期目は格差問題に目を向け、成長と分配の好循環を創出すべく行動します。『分厚い中間層』の再構築こそ、日本経済に欠かせないと想うからです」
日本の経済成長を支えた『分厚い中間層』は、なぜ薄くなってきているのでしょうか。
「原因はやはり失われた30年という経済の低迷にあったと思います。私は1950年生まれで、74年に社会に出ました。当時は『1億総中流』と呼ばれる時代の真っただ中でした。ただ、90年代にバブルがはじけ、2008年に金融ショックが直撃すると、製造業は『人、設備、借金(借入金)』という『3つの過剰』に直面します」
起きなかったトリクルダウン
「3つの過剰を圧縮しながら企業が成長を取り戻すにはどうすればいいのか考えた際、注目されたのが『新自由主義』と呼ばれる考え方です。
これは、米国のレーガノミクス、英国のサッチャリズムのように、公共サービスの縮小を通じた財政支出の抑制と大幅な規制緩和、市場原理の重視によって経済成長を実現させる考え方で、1990年代以降、グローバルな資本移動が活発化する契機にもなりました。日本企業もこれに倣い、積極的に海外進出を果たそうとします。
確かに、新自由主義は個々の企業にとっての最適解だったと思います。ですが日本の国内総生産(GDP)は低迷が続きました。国が推進する、生産性向上や投資呼び込みにつながる施策に対し、我々企業はあまり答えられなかったのです。そのため、企業が富めば(水が滴るように)トリクルダウン効果で富が分配されるといった、良い流れも起きませんでした」
本誌では経団連会長・十倉雅和氏のインタビュー全文をお読みいただけます。
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