UFO怪談『ある山の不思議な検問』『ある医師の独白』

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怪しき話を『怪談』と呼ぶのなら、UFOの話もまた怪しき話…『怪談』。

 

現代きっての怪談蒐集家である中山市郎氏がムーにてあらためて語る『UFO怪談』をお届けします。

 

ある山の不思議な検問

 

 

ある自衛官から聞いた話である。

ずいぶん前のことだというが、いきなり兵庫県内のある山に出動するようにと命令された。

 

緊急移動すると、その山にはもう自衛隊のテントがいくつもあって、自衛隊車両が行き交っている。

ヘリコプターも数機飛んでいて、ものものしい雰囲気は嫌でも伝わってきた。

 

山には道路も走っていたが、検問所が設けられ、通行車両は迂回するように誘導されている。

これはただごとではない、と感じた。

だが、いったい、何があったのだろう。

何も知らされず、命令はただ「この山を確保しろ」というだけだ。

つまり、この山には絶対に一般人を入れるな、ということである。

 

最初は、土砂崩れか河川の氾濫かと思ったが、そうではないらしい。

金属探知機を持った防護服姿の隊員たちが、ぞろぞろと山へと登っていく。

異様な空気が漂っている。

 

この話をしてくれた人は、検問に立ち、通行車両を停めて迂回を要請するように命じられた。

そしてそのとき、こういわれたという。

 

「迂回してください、という前に、何か見ませんでしたかと聞け」

 

だから彼は、車を停めるたびにこう質問した。

 

「何かヘンなモノを、見ませんでしたか?」

「さあ、べつに見ていません」

「わかりました。じゃあ、こちらから迂回してください」

 

たいていはこんなやりとりだったが、なかには数人、こういった人もいた。

 

「空に銀色に光る飛翔体を見ました」

「この山の上に、UFOのようなモノが飛んでいるのを見ました」

 

その場合、車ごと別のある場所に移せ、というのが命令だった。

もちろん彼は命令に従ったが、移された人たちがその後どうなったのかは、まったく知らされていない。

もちろん、出動命令の理由も。

 

 

ある医師の独白

 

異星人に拉致されて、何かを体に埋めこまれたから取りだしてください、
といってくる患者さんは
私のところにもたまにきますよ。

そんなことがあるわけはないと思っても、患者さんにはいえません。

だからまずは、きちんと話を聞いてあげることにしています。

 

否定ですか?もちろんしません。

そんなことをしても、逆効果になるだけですからね。

 

「異星人に拉致されて、胸の中に何かをインプラントされた」と訴える中年男性が来院されたことがあります。

話を聞いて、レントゲンも撮ったけれど、異常はありません。

その日はそれで帰っていただいたのですが……。

 

後日、その患者さんがまたやってきました。

見ると左腕に包帯がぐるぐると巻かれているんです。

 

「これ、どうしたんですか?」

 

そう聞くと、あまりに左腕がうずくので、自分でナイフで切り裂いた、と。

包帯を外してみると、傷口から細いうどんのようなものが10センチほどぶら下がっていました。

 

「何ですか、これ?」

「だから、インプラントされたんですよ」

 

この患者は自分でその異物を取ろうとしたらしい。

けれども取り出せずに、体内に残っていたというわけです。

 

私も医者ですから、わかります。

人間の腕のなかに、こんなものは存在しません。

神経のようにも見えますが、それにしては太すぎる。

腱だとしたら腕は動かなくなっているはずです。

 

でも、その白いうどんのようなものは確実に腕のなかに存在していて、その一部が露出している。

 

「ほらね、先生。本当に埋められているでしょ?」

 

確かにこれが何なのか、私にはわからない。

人間の体には存在しないものであることだけは間違いないけれど、
対処のしようもないので専門の外科医を紹介して、その場はすませました。

その後、外科医からも患者からも何もいってこないので、いまだにあれが何だったのかはわからないままです。

 

私は、異星人によるインプラントなんて存在しないと、今でも思っています。

でも、あんなものは人の体には絶対に存在しない。

これもまた事実なんです。

だとしたら、インプラント事件も本当にあるのかもしれないな、と思いましたね。

 


 

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