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テレビドラマは、時代の空気を照射しながら、人間の魅力を描き出します。
『噂の刑事トミーとマツ』は、1970年代後半という瞬間でしかあり得ない美学と言えますが、
国広富之さんと松崎しげるさんが演じたトミーとマツのコンビは永遠の輝きを放ちます。
放送開始から44年経った今、昭和40年男では、トミーとマツが再開を果たしました。
紛うことなき名コンビ、トミーとマツ
1979年の秋に放送が始まった『噂の刑事トミーとマツ』は、
それまでの刑事ドラマとは一味も二味も違う世界観で描かれた、ヤング刑事2人が主人公の物語です。
シリアスな刑事ものだった前番組『明日の刑事』から一転してのハチャメチャなコメディタッチ。
松崎しげるさん演じる猪突猛進で破天荒なマツと、
国広富之さん演じる気が弱いながらも現場で急な変貌を遂げて活躍するトミーの絶妙なコンビネーションに
お茶の間の視聴者は魅了されました。
当時このドラマを観ていた方には
「お前なんか男じゃない!女だ。何がトミーだ。トミコで十分だ!このト・ミ・コ!」
というセリフは今でも覚えているでしょう。
今回、久しぶりの再会を果たした二人が並ぶと、それはもう紛うことなき名コンビ、トミーとマツ。
お二人は、44年前のこのドラマが初対面だったといいます。
松崎「トミーは何しろイケメンだったからね。ドラマやCMにも出ていて、その頃いちばん輝いていた男の子。オレは全くの異端児だったから(笑)」
確かに、この時期の国広富之さんといえば、
『岸辺のアルバム』での好演で役者としての評価を高め、『赤い絆』では山口百恵さんの相手役を務めました。
松崎さんの言うようにCMタレントとしても活躍し、1979年の『明星』人気投票でもトップ20入りを果たしています。
一方、松崎さんは、『愛のメモリー』の2年後、これが初の主演ドラマでした。
その少し前に出演した映画『その後の仁義なき戦い』を観た関係者から声がかかり、
引き受けたのは「役が魅力的だったから」と当時を振り返ります。
そして国広さんは、新しいドラマの相手役が松崎さんだと聞き、多少の驚きがあったそうです。
国広「プロデューサーから『松崎さんと組む』と言われて、『歌手の人ですか?』っていう感じだったんですよ。コメディタッチの作品ということについては、僕は関西出身なので、望むところといった感じで問題なかったんですが、初めて会う松崎さんはどんな人かなと思って、ドキドキしていたんですね」
撮影初日に放った松崎しげるの一撃
迎えた撮影初日のこと。
松崎さんは大きな声で「おはようございまーす!」と言いながらスタジオに入ってきました。
それでスタッフが集まってきたところで、開口一発、おならを放ちました。
その場にいたスタッフみんなが大笑い。
国広さんは今でもそのシーンが忘れられないといいます。
松崎「甲子園でピッチャーが初球をバックネットに投げるのと同じだね。それでコミュニケーションを取ろうとしたわけですよ(笑)」
まるで豪放磊落なマツの役を地で行くようなエピソードです。
そのおかげで、現場の雰囲気は一気に和らぐこととなり、コメディ要素の強いドラマの撮影が捗っていきました。
互いに違う分野から抜擢されてバディを組んだ二人の絆は、
撮影が進につれて深くなり、最高のコンビネーションを見せていきました。
アドリブをよく入れていた
松崎「マツは、内向性の強いトミーに対してガーッてけしかける先輩。バンカラでね。今で言ったらパワハラみたいなシーンもたくさんあったけど、実はそれは台本にないんだよね。そういうアドリブをよく入れていたね。普段、飲みに言った時にやっていたような遊びを、カット尻とか台詞の終わりの方にいたずらでやっていた」
国広「最初の頃は、スタッフも困っていました。助監督はカチンコを打たなければならないんだけど、松崎さんがどこで終わるかわからないから(笑)」
本誌ではさらに現場でよく怒られた話や、監督、スタッフの方達とのエピソードも語っています。
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