【男性が抱える生きづらさ】500人アンケートで見えてきた令和の『弱者男性』の姿

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貧困などで困窮しているのに“男性だから”と手を差しのべてもらえない男性
『弱者男性』と呼ばれています。

先行き不安な時代が彼らを社会の隅に追いやったのでしょうか?

SPA!では、彼らが抱える“生きづらさ”の正体を突き止めています。

 

500人アンケートで見えてきた
令和の“弱者男性”の姿

 

1996年の労働者派遣法改正、新自由主義経済の拡大、女性の社会進出、外国人労働者の流入……。

 

バブル崩壊以降、さまざまな要因から低所得にあえぐ非正規雇用の労働者が増加。

そこで表面化したのが『弱者男性』の存在です。

 

男性論に詳しい批評家の杉田俊介氏はこう語ります。

「一般的には不安定な雇用で経済的に困窮し、社会的な繋がりが希薄な男性を指すものでした」

 

弱者男性は一般的に『貧困』『未婚』『障害』のいずれかを併せ持つとされています。

 

「自分は典型的な弱者男性だと思います。年収は歩合制で280万~300万円を行ったり来たりです」

 

運送会社に勤める千葉県在住の大西隆さん(仮名・49歳)はため息をつきます。

「コロナ禍前は20年ほど製造業に勤めていましたが、自分は定期的に休むので給料は300万円台で横ばい。満足に働けない心苦しさもあり同僚とも馴染めませんでした」

 

大西産が定期的に休職を余儀なくされたのは長年パニック障害を抱えていたから。

 

「父親が昭和気質で、僕が内気なことを言うと“男のくせに”と殴る。それがトラウマで学生時代は無理に陽気に振る舞い空回り。そのうち、学校で突然口が利けなくなることが頻繁に起きた。それがパニック障害の発作と知るのは、社会人になってからです」

 

コロナ禍をきっかけに会社を自主退職。

現在の職に就きました。

 

「他人と過ごす時間が少ないのは楽ですね。ただ……」

 

大西さんは生涯一度も女性と交際したことがないといいます。

 

「親譲りの低身長で容姿もひどい。中学時代、女子に『気持ち悪い』と言われたトラウマもある。婚活でもろくに相手にされない。それでも、自分を愛してくれる女性に出会えたら救われる気がしますね」

 

貧困層以外にも拡大する“弱者男性”

 

今回、SPA!が日本人の平均年収である450万円以下で『自分を弱者男性だと思うか』
20~60代の男性3800人にアンケートしたところ約3割が認める形に。

そこから500人を抽出すると、その平均年収は236万円と過酷な経済状況が浮き彫りに。

 

実際『Q2. 自分が弱者男性だと思う理由』については
『年収が少ない』『貯金が少ない』といった経済的な理由が1位、2位を占めました。

 

一方で弱者男性は少しずつ変容が進み、明確な“貧困層”以外にも拡大しています。

 

男性問題に詳しいライターのトイアンナ氏は、こう話します。

「女性からDVを受けたり、離婚後に子どもの親権を奪われた男性など、旧態依然の男性像に基づいた社会設計に苦しむ男性の声も大きくなっている」

 

男性専門カウンセリングを行っている臨床心理士・濱田智崇氏もこう言います。

 

「コロナ禍以降、妻やパートナーからのDVを訴える男性の相談は増えており、配偶者や恋人がいても心理的な“孤独”を抱える男性が増えています」

 

トイアンナ「もともと古い男性像の呪縛に苦しむ男性はいましたが、長引く不況や社会不安が“男のしんどさ”に拍車をかけた」

 


 

令和の“弱者男性”が抱える生きづらさの正体とは何でしょうか。

本誌では、今も現状にあえぐ男性たちの声を検証しています。

 

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