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狩猟免許をもち、東京と里山でに拠点生活を送る松山ケンイチさんが、
獣皮をアップサイクルするライフスタイルブランド『momiji』を立ち上げました。
量から質へ、もの選びの基準が変わりつつあるいま、松山さんがものを通して伝えたいこととは?
Discover Japanにてインタビューに答えています。
狩猟をきっかけに、自然への敬意、
そして『momiji』が生まれる
現在、家族とともに東京と里山のに拠点生活を送る松山ケンイチさん。
里山では畑で野菜を育て、狩猟を行います。
きっかけは、後に師匠となるハンター兼料理人との出会いだったといいます。
「妻の紹介で師匠に出会ったとき、振る舞っていただいた鹿肉が本当に美味しくて。
狩猟に同行させていただき、捕獲した鹿の皮を剥いで解体して、2、3日かけて熟成させ、骨を外して正肉するところまで見せていただきました。
食肉にするまでに大変な苦労があることを知り、『いただきます』は自然とつくる人の両方に対する感謝なのだとあらためて実感しました」
松山さんは「知ったからには見るだけでなく体験すべき」と、狩猟免許を取得。
年に1、2度里山を訪れ、師匠から技術を学んでいたといいます。
「ただ、年に数回の狩猟体験だけでは、自分事にはなりません。師匠にきちんと習いたいという想いと、田舎で子育てをしたいタイミングが重なってに拠点生活を選びました」
里山で狩猟を行い、解体場で鹿の皮を剥ぐ機会も増える中で、肉は食肉に加工できる一方、
獣皮は廃棄されるという現実を目の当たりにします。
「山で命を落とした鹿はやがて上に還りますが、解体された獣皮を山に捨てるのはルール違反。本来は産業廃棄物として処理しますが、費用面の問題とCO2の排出にもつながってしまうため、なんとか使えないかと考えるようになりました」
まずは環境負荷の少ないなめしの技術をもつ皮革製造工場に見学へ行き、
松山さん自ら仕留めた鹿皮をなめしてもらいます。
皮から革になるまでの背景を知った上で出来上がった革を手に取ると、
言葉にできない想いが込み上げてきたといいます。
その革で、師匠と自分用にハンティングベストをつくりました。
裏地には故郷・青森の伝統工芸でもある南部裂織(なんぶさきおり)の布を使用。
このものづくりが『momiji』の取り組みにつながります。

「南部裂織も、捨てられていた獣皮に価値をつけるのもアップサイクル。こういうことなら自分もなにか貢献できるかもしれないと感じました」
鹿皮は革のカシミヤといわれるほど柔らかい風合いをもつ一方、傷つけやすいという特徴もあります。
「傷がわからないほど、きれいになめすこともできますが、環境負荷が高いため、僕らがやる必要はないと思っています。そもそも皮に傷がない動物なんていません。僕らは一体一体の個性として認め、それを生かしたものづくりをしていきたい」
今季はジャケットと帽子、手帳、スリッパなどを発売。
それぞれのアイテムを得意とするブランドとコラボレーションしました。
獣皮のアップサイクルにはさまざまな技術が必要となるため、専門家と一緒にものづくりをすることが不可欠です。
しかし多くは輸入に頼っていることもあり、革をなめす職人は減っています。
松山さんは安定した雇用創出のためにも、原料から製品化まで国内で一貫してできる仕組みを整えていきたいとも語ります。
「momijiの製品を通して、自然環境の現状を知っていただきたいし、自分ができることは何なのか、自分自身と向き合うきっかけにしてもらえたらうれしいです」
本誌では、momijiの商品やそれらに込められた想いなども紹介されています。
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