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頭がいい人とは、脳の使い方がうまい人!
脳を正しくコントロールでいれば、毎日がうまくいく!
PRESIDENTでは、脳に詳しい専門家たちが大集結し、頭がよくなる『脳科学』大全を特集。
その中から今回は生物学者・池田清彦先生による『AI時代に、人間は何を鍛えるべきか』を紹介します。
人間にしかない脳の秘密

AI(人工知能)の進歩がめざましいもの。
ChatGPTはもちろん、AIがあらゆる分野のサービスに搭載されて急速に拡大しています。
この進化と深化のスピードを目の当たりにすれば、
AIはいずれ人間の知能を超えてシンギュラリティ(技術的特異点)に到達するのではないかという、
かつての仮説も現実味を帯びてきます。
ある分野においては、すでに達成されているとも言えるかもしれません。
人間がAIに支配されることはないが
AIによって人間が進化することもない
AIがシンギュラリティに到達すると
「人間は仕事を奪われ、やがてAIに使われるようになるのではないか」といった不安を抱く人もいるでしょう。
たしかに、現在ある職業の多くは、いずれAIに取って代わられることになるでしょう。
けれど、どれだけ進化したところで、人間がAIに支配されることはないと僕は思っています。
では、AIによって人間が進化するかといえば、それもないと考えています。
これまで私たちが使ってきた道具や機械の多くは、人間の身体機能を拡張するものでした。
自動車は『足』の機能拡張で、私たちはより速く遠くへ移動することを可能にしました。
電話は『口・耳』の機能拡張で、離れた相手との会話を可能にしました。
では、AIはどうでしょう。
『人工知能』はその名のとおり、私たちの『知能』を拡張するものなのでしょうか。
たとえば、「昨日の昼に私は何を食べた?」とAIに聞けば、
AIは「ざるそばです」と正解を教えてくれるでしょう。
これはAIが自身の『記憶力』を拡張したのでしょうか。
私はそう考えません。
私が「確かにざるそばだった」と納得したとしても、
あくまで情報としての理解であり、私の記憶容量が拡大したのではありません。
私が「ざるそば」を忘れていれば、それは私の記憶ですらないのです。
では、AIは『理解』や『思考』を拡張するものでしょうか。
「食糧危機をテーマに1万字程度で論じてくれ」とリクエストすれば、
最近のAIは数分とかからずそれなりの論文をつくってくれます。
しかし、それはAIが私の指示を受けてビッグデータの情報を整理したもので、
私の理解や思考が各著うされたのではないでしょう。
人間の機能のどこが拡張されたかよくわからないという意味で、AIは従来の道具や機械と同列には語れません。
しかし、私たちの知能に直接関与できない以上、
人間を支配することも進化させることもないというのが私の考えです。
その意味では、AIも他の道具や機械と同じく、人間が『使うもの』なのだと思います。
本誌では『AIと人間の決定的な差』など記事の続きをお読みいただけます。
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