《部屋を整える》狭い部屋や古い住まいをそれぞれの価値観で心地よく

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部屋を『整える』というと、整理整頓や掃除を思い浮かべる人も多いのではないかと思います。

もちろん日々の家事は、暮らしを快適にするための大切な要素です。

ですが、それだけが『整える』ではありません。

 

居住空間を『整える』とは、
感性を研ぎ澄ませどんなふうに暮らしていきたいかを考えることからスタートすること。

狭い、古い、物が多いといった、ともするとネガティブに捉えがちな住まいの状況を
むしろ積極的に楽しみ、魅力に置き換える工夫や、
自らの感覚で選んだ家具や日用品をいきいきと居心地よく配置するための試行錯誤……。

それは、自分らしい生活をデザインする、楽しくクリエイティブな時間に違いありません。

 

今回&Premiumでは、『狭い』部屋や『古い』住まいを、
それぞれの価値観で心地よく整えている人々を訪ねた実例集を10組紹介しています。

 

狭くても、自分らしく整える

 

 

狭い部屋に移ったことで持ち物を見直すように

 

山藤陽子さんが、長く住んでいた広めのヴィンテージマンションから引っ越して約1年。

突然の立ち退きだったため、愛猫とともに、仮住まいのつもりで現在のワンルームに移り住みました。

その際、荷物もかなり処分をしたそう。

 

「実は引っ越しはとても悲しかったんです。マンションも気に入っていたし、荷物を手放すのもストレスだった。ただ、それがきっかけで、たくさんのものがあると何かあって手放すとなったとき、嫌な気分になるというのがわかりました。どれも大切なものでしたが、持ちすぎると負担になってしまうんですね」

 

結果、今はコンパクトな暮らしが気持ちいいと実感。

 

 

ものもどんどん少なくしているといいます。

 

「洋服も10着あればいい。アウトドア用のメリノウールのインナーがあれば、冬でも上はコットンで大丈夫。衣替えが必要なくなります。身の回りが洗練されてくると、軽快に動くことができるんです」

 

この部屋に移ってから新調したのは、
山藤さんの仕事道具である精油を収納しているイギリス製キャビネットのみ。

他はほとんど以前から使っていたものです。

10年以上愛用しているベッドはソファでもあり、
お客が来たときに座ってもらったり、仕事場にするときもあります。

 

「これから何か家具を買うとなったら、ヴィンテージで、自分が使わなくなっても次世代に引き継がれるものにしたいと思っています。きちんと残すだけの価値があるものを、大事に使う。そう思えるようになったのも、この部屋のおかげです」

 

 

ベッド、キッチン、ダイニングが一つにまとまり、数歩で行き来ができます。

以前とは、異なる身軽な暮らしから、この先のライフスタイルのアイデアも生まれたそう。

 

「ここは自宅と事務所兼用で借りているのですが、いずれ、自分とアトリエを分けたいと考えています。地方に期間限定でアトリエを借り、一年ごとに北海道だったり、高知だったりと場所を変えるのも面白いのでは、と思っているんです」

 

移住でもなく、旅とも違う生活。

そして、東京の自宅は、今よりももっと小さい部屋にしようと思っていると話しました。

 


 

本誌では他にも9組の方達のお部屋が紹介されています。

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