婦人科医が語る『更年期』…PMSや産後が不調だった人は早めに対策を《フェムケア・フェムテック》

  • 更新日
  • 有効期限 2024.02.19

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ライフステージによって、大きく変化する女性の体。

PMS(月経前症候群)更年期といった不調に悩む人も多いはず。

そこで、ESSEでは、最新のグッズやサービスを利用して健やかに乗りきるコツ
北陽の虻川美穂子さんと一緒に教わります。

解説は婦人科医の高尾美穂先生です。

 

最近よく聞くフェムケア、フェムテックとは?

 

女性特有の悩みを解決するグッズやサービスのこと

 

フェムケアとは月経や妊娠、更年期といった女性特有の課題を解決するグッズやサービスのこと。

生理周期を管理するアプリや、ナプキンが不要なサニタリーショーツなど、
最新のテクノロジーを用いたものは『フェムテック』と呼ばれています。

 

『更年期』は閉経前後10年のこと

 

虻川:月経にまつわる悩みをもった女性は多いと思いますが、48歳の私にとって身近なのが『更年期』。どう備えればいいのか不安です。

 

高尾:更年期というのは閉経の前後5年間、合わせて10年間の期間のこと。症状の有無にかかわらず、みんなが抑えるものなんです。

 

虻川:私は48歳だから…。今がまさに更年期なんですね!確かに月経も不定期になってきたし、体も疲れやすくなってきました。

 

高尾:約6割の人はその10年の間に『ホットフラッシュ』と呼ばれる発汗やほてり、不眠、イライラといった不調に悩まされるんですね。とくに症状が強く現れるのが、閉経の前2年と後ろ1年。

 

虻川:なぜその時期なんですか?

 

高尾:これは、卵巣から分泌される『エストロゲン』という女性ホルモンが乱高下するせい。このエストロゲンには妊娠に備えて体を変化させるほか、コラーゲンの産生を促して肌や血管の弾力性を保ったり、精神状態を安定させたり…と多くの役割があります。そのため、エストロゲンが減少することで、動脈硬化や骨折のリスクも高まるんです。

 

虻川:そんな大事なホルモンが40代以降は減るんですね。

 

高尾:そうなんです。ただし、一直線に下がるのではなく、アップダウンを繰り返しながら減っていくんですね。私たち女性の体は、この“ゆらぎ”に弱いんです。生理前や産後の不調も、ホルモンの量の変化が原因です。

 

PMSや産後が不調だった人は早めに対策を

 

虻川:私は40歳で子どもを産んだのですが、産後にものすごくメンタルが落ち込んで…。それまではなにごとも気合と根性でなんとかなる!と思ってやってきたけど、それが通じなくて。またあの状態にあると思うと怖いです。

 

高尾:産後は女性ホルモンの分泌がストップするうえ、睡眠不足も重なって不調になる人は多いですよね。虻川さんのように、産後や生理前が不調だった人は、更年期もそうなるだろうと予測して対策をとっておくことが大切です。

 

虻川:具体的にはなにをすれば?

 

高尾:シンプルな考え方ですが、エストロゲンがたりなくなったなら、たせばいい。治療法としては、『ホルモン補充療法』といって、飲み薬や肌にはるパッチなどで減少したエストロゲンを補う方法があります。

ほか、大豆製品に含まれる『大豆イソフラボン』をとることで、更年期の症状が軽くなることが証明されています。

 

虻川:豆腐や納豆をたくさん食べればいいのでしょうか。

 

高尾:でもね、これらを食べたとしても、大豆の恩恵を受けられる人と受けられない人がいるんです。

 

虻川:そんな!

 

高尾:大豆イソフラボンは、腸内細菌によってエストロゲンに似た働きをする『エクオール』という成分になります。ただ、日本人女性の2人に1人はその腸内細菌をもっておらず、自力でエクオールをつくれないんですね。そういう人はエクオールを含有したサプリメントを取るのも手です。

 

虻川:対処法があると知って、少し安心できました。

 

高尾:大事なのは、不調を放置しないこと。今は昔より選択肢が増えて、主体的にケアできる時代です。更年期を恐れ過ぎず、できることを前向きに試してくださいね。

 


 

 

本誌では、高尾先生によるQ&Aや、フェムテック商品が紹介されています。

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