「美しさって、心地よさ」野村友里さんと考える日本の『美しい暮らし』

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都内のある住宅地に、料理人・野村友里さんが暮らす家があります。

両親が暮らしていた3階建ての家を引き継ぎ、1階をアトリエに、2階と3階を住居にリノベーションしました。

 

理想の空間づくりを叶えるために野村さんがこだわったのは素材。

日本各地から集めたさまざまな素材から、野村さんの考える『美しい暮らし』を繙ぎます。

 

終(つい)の棲家ではないからこそ楽しめる
“実験的”な暮らし

 

 

私がいつも空間づくりで大事にしているのは、天井が高くて、窓が大きくて、眺めがいいこと。ただ、この家は躯体がコンクリートで、三方も住宅に囲まれていて、構造的にも環境的にもそれは到底望めない……。

だったら、素材で気持ちのいい方向にもっていくしかないと思いました。経年変化を楽しめる自然素材をできるだけ取り入れて、手入れをしたり、修繕したりしながら暮らしていきたい。

とはいえ、ここを終の棲家にするつもりはまったくなくて、10年、15年くらいの期間で楽しみながら実験的に暮らすのがコンセプト。いわば“実験ハウス”です」

 

もともと建築が好きだという野村さん。

生まれ育った東京・西荻窪の一軒家
「木とレンガでできた、明るくて温かくて可愛い家。大好きでした」。

そしてそれ以上に好きだったというのが、祖父がもっていた、ある山の中に建つ家だとか。

 

「大工さんが一人で建てたもので、五右衛門風呂や暖炉があり、玄関には提灯が下がっていました。その家には明かりの灯る家に帰るという温かいイメージがあったんです」

 

また以前のアトリエは、建築家・増沢洵(まこと)さん設計による二世帯住宅の一部で、
「玄関にL字形の窓があり、アールを描いたコンクリートと木の組み合わせが素敵で、狭いけど余白と遊び心のある豊かな家だったと思います」。

そして2023年まで原宿で営んでいた『restraunt eatrip』は、築70年の趣のある古民家。

そんな住宅や店舗との出合いが、おのずと今回のリノベーションにつながっていきました。

 

「美しさって、心地よさのことだと思うんです。いま、日本の暮らしのなかから美しさがどんどん失われようとしていると思うのですが、それってつまり、心地よさが失われてしまうということ。

家に関していえば、日本の伝統的な木造建築では、植物から生まれた和紙や畳、稾葺き屋根や土壁といった自然素材がふんだんに使われていて、それが手触りのよさや風通しのよさ、いい匂いなどにつながり、そうした素材の向こう側にある風景や手仕事、知恵、文化、暮らしすべてから、心地よさを感じていたと思うんです。

戦後から80年近く経ったいまは、それらを未来に残せるか残せないかの分岐点ではないでしょうか。なんとかいまの暮らしに寄り添う形で未来につなげていけたらいいなと思っています」

 


 

本誌では、野村さんがこだわって日本各地から取り寄せて作った室内をご覧いただけます。

 

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