2024年4月にニコン社長に就任、德成旨亮『投資家との対話、現場の力に』

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メガバンクの『名CFO』が2020年、新天地に選んだのが、業績が低迷していたニコンでした。

カメラを中心とする映像事業をV字回復させ、
収益安定化へ新たな事業創出にも挑んできたニコン現社長の德成旨亮氏。

CFOから社長へと立場を変え、1兆円企業に向けた改革を急ぎます。

 

日経ビジネス電子版では、ニコン社長の德成旨亮氏にインタビューしています。

 

社長になり、責任感が増えた

 

德成さんといえば、日本を代表する最高財務責任者(CFO)として知られています。
4月に社長に就任してから、心情の変化はありますか。

 

「やはり責任感が増えました。ほとんどの実務の決定は私に任されるようになり、米大統領がよく『The buck stops here(全ての責任は大統領が取る)』と言いますが、まさにそんな感じで後ろを振り返っても、もう誰もいない。自分が決めなきゃいけないという、トップとしてのプレッシャーや責任を感じています。ただ仕事としてはやりがいがありますね

 

赤字のカメラを高級路線へ

 

私がニコンに来た2020年は新型コロナウイルス禍の影響で市況は大変厳しいものでした。過去に1兆円あった売上高は、21年3月期には4500億円と半分以下になりました。

今は約7100億円まで回復し、30年には1兆円に戻す計画を立てています。そのためには、1兆円に耐えられる体質にする必要があると思っています。構造改革などを進めており、今はまだ道半ばという状況です」

 

事業の多角化を進めています。

 

「元々はカメラと半導体露光装置の会社でした。ただ経営を安定させるという観点からいくと、異なるリスク・リターンがあるビジネスを複数持つ、いわゆるポートフォリオ経営をすることで、業績が安定すると思っています。

そういう意味ではカメラと半導体製造に加えて、ヘルスケア事業とコンポーネント事業が利益を稼げるまでの実力をつけてきたことがこの4~5年の大きな変化です。今は金属3Dプリンターを中心とするデジタルマニュファクチャリング事業を5つ目の柱にしようと頑張っている最中です」

 

一時期低迷していたカメラを中心とする映像事業もV字回復しました。

 

「20年4月時点では映像事業は赤字でした。スマートフォンの普及に伴う市場の縮小に、新型コロナ禍が重なり、他社は映像事業をファンドに譲渡するような地合いでした。投資家からは『いつまでカメラをやっているんだ』と本当に言われました。

そこで真剣に考えたんですが、重要視したのは映像文化の発展です。SNSの時代になって、多くの人が自ら撮影して表現者、発信者になっています」

 


 

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