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50代が80代の親を介護するときの切なさとやるせなさ。
自身の仕事や家庭との調整、そして心の負担。
みなどのように親の介護に向き合っているのでしょうか。
コラムニストの吉田潮さんと、記者の大崎百紀さんは年代も、境遇も近しいです。
80代の両親を抱え、既婚子どもなし、きょうだいは姉1人。
フリーランス業。
サンデー毎日では、大崎さんが聞き手となり、誌面上で『リアル介護』について大いに語り合っています。
親の老いは突然やってこない
大崎百紀:お互い介護経験者として、今日は語りましょう。現在、吉田さんのご両親の状態はどうですか?
吉田潮:今、父は83歳です。認知症になり、2018年3月末に特別養護老人ホーム(以下、特養)に入所してからだいぶ体の拘縮が進んだけれど、基本的には変わりません。79歳の母は脊柱管狭窄相(せきちゅうかんきょうさくしょう)や変形性膝関節症の手術歴があり、足腰が弱くなってきてはいるものの在宅生活です。
大崎百紀:お父さまと面会はできていますか?
吉田潮:5月までは、月1回ペースで姉と一緒に。面会時間は30分で、2週間に1回という制限つきでした。食べ物の持ち込みも禁止ですしね。公的施設は面会制限が厳しくて、かれこれ3年ほどゆっくり会えていませんでしたが、6月からはようやく面会フリーになりました。
大崎百紀:「お父さんがかわいそう病」で当初、施設入所に積極的ではなかったお母さまは、どんなご様子ですか。
吉田潮:あれだけ罪悪感が拭えなかった母ですが、自分の体が大変になってから、父との面会も「疲れる」と言って、行かなくなって。父のことを思い起こさない時間の方が断然長くなりました。
大崎百紀:在宅介護の時は、お母さまは献身的に尽くされていたのに、そうなりましたか。現在84歳になる私の母も同じでした。ただうちは母の方が先にダメになってしまって。それで老老介護生活を断念し、2人揃って特養に入れました。20年夏のことです。父86歳、母は81歳でした。
吉田潮:大崎さんの本で「介護は突然やってこない」とあったけれど、本当にその通りだと思いましたね。メールの文面がおかしくなったり、バス停で降りられなくなったりと、じつはじわじわとそこかしこに前兆があって、全然、突然じゃないんですよね。ただそれを私の頭の中で「これはまずいぞ」という枠の中に入れずに「ただの老い」と思い込んでいた。
でも、実際の生活は違っていて……。実家に帰るたびに、異臭や汚れに気づいていました。便漏に尿失禁。母は毎日、父の排泄物の掃除に洗濯。しかも、自分も転倒する。ケアマネさんから「お母さん頑張ってきたけど、そろそろ限界ですよね」と言われて、初めてあぁ、そうだよな、って。
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