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自分の好きな雑貨や文具に囲まれた暮らし、お気に入りのものを身に着けておでかけ。
きっとそれがなくても路頭に迷うことはないし、大きく困ったりもしないけれど
あるとなんだか、“今日も大丈夫だ”という気分に。
それは、自分の好きな人たちと一緒に時間を過ごすことにも似ている気がします。
ひとりでもおいしいごはんが、友人と食べると、もっとおいしく感じたりするような。
日常を豊かにするのはいつだって、自分の好きなモノ・コト・ヒト。
そして東京には、それらがあちこちにあふれています。
好みもスタイルもきっと一人ひとり違うからこそ、その道標になるべく、
OZmagazineでは『日々を彩る雑貨と文具』特集を掲載しています。
今回はその中から、『表参道ヒュッテ』を紹介します。
「出会ってしまった」
そんなときめきが日々の活力に

「知り合いの作家さんが、気軽に展示をしてもらえる場所があったらいいなって。9年前、アトリエとして使っていたこの屋上の部屋の横に小屋を造って、お店としてオープンしたのがヒュッテの始まりです」
そう話すのは作家の田中章子さん。
田中さんのブランドを当初から支えてきた鈴木さん、数年前チームに加わった船木さん、
この3人チームで今はお店を営んでいます。
「ひとりで作品を作っていたときは、周りの反応がわからなくて不安だったんです。でも、自分の作品をお店に卸してお客さんの反応をダイレクトにもらうようになったら嬉しくて。今、チームでお店を運営していて、作るものに対する心持ちや届け方、そのほかすべての世界が広がりましたね」
元お客さんでもある船木さんは「お店の内側に入っても、田中さんが作るものは全部かわいい」と全肯定。
チームでいることで、田中さんはもの作りに対する怖さがなくなったのだといいます。
当時の想定通り、小屋ではおよそ月に一度、作家の展示を行っています。
個展のほか、複数作家による企画展もあり、小屋に並ぶアイテムは毎月ころころ変わります。
「お店には、私たちの世界観が好きな方がいらっしゃいます。その人たちにももっと喜んでほしいし、たくさんの作家さんと出会ってほしいなと思うんです。
雑貨って“出会ってしまった”というような、ひと目ぼれみたいな感覚がありませんか?そんな、とにかく“かわいい!”と思えるものたちに出会ってほしい。だからこそ、自分たちが好きなもの以外はお店に並べません。自信を持って売りたいし、紹介したいんです」
そう口を揃える3人。

ヒュッテは作家アイテムのほかに、オリジナル雑貨も数十種類。
“いろんな人が欲しくなるものを作ろう”と、価格帯も幅広く用意しています。
「新商品ができるたび、早くお客さんに見せたいねって。自分たちで作るけど、自分たちもファンでいたいんです。5月に生まれたぬいぐるみ・チャーボムも、私たちも大のお気に入り。7月からかばんを持ったおでかけverを新たに発売すべく、絶賛作っています」
そう言いながら、田中さんはチャーボムを愛おしそうになでる。
丸っこい絶妙な体形と愛らしい顔が、見ているだけでとびきりの癒しをくれる。
「おじいさんやおばあさんのような、やさしい丸みのあるフォルムがいいなって。腰の角度など何度も試作して、やっと完成しました。丸いから“ボム”を名前を入れたいと鈴木さんが言って、私は“チャー”を入れたい、と名前が決まりました(笑)」
チャーボムは発売前からSNSで大人気となり、常連以外のお客さんからも、多くの問い合わせがあったそう。
今までにないSNS上のうねりを感じた3人は、発売前は不安に感じていたといいます。
「でも実際に店頭に来てくれたのは、すごく愛のある方々で。そんなお客さんと触れ合って、自分たちも喜んでもらえるものを作れたという実感が湧きました」
インタビューの続きは本誌にてお読みいただけます。
また、他の雑貨店についても紹介されています。
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