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あなたは他人のために自分の時間を浪費していないでしょうか。
時間の使い方には、その人の価値観が映し出されます。
PRESIDENTでは、自分らしく自由な時間を過ごすためのテクニックを伝授しています。
『時間ができたら』は一生できない
解説:吉武麻子(タイムコーディネーター)
現代人の多くは、1日24時間では足りない生き方をしています。
1日は24時間と決まっているのに、それ以上の時間がかかる用事を詰め込んでいるのです。
もしくは、忙しすぎてどうしたらいいかわからなくなり、ただただ時間が過ぎているかのどちらかで、
とにかく時間がないと感じています。
どうして時間が足りなくなる生き方をしてしまうのでしょう。
それは、時間の見積もりと実際の所要時間がかけ離れているからです。
10分かかる作業を「5分あればなんとかなる」と根拠なく思ってしまい、
それがつみかさなり「時間がない」につながっています。
さらに、人から頼まれた用事を優先するために自分の時間を後回しにして、
勉強や趣味、ダイエットなどは「時間に余裕ができたらやる」項目にしがちです。
はっきり申しますと、この「時間の余裕」は一生できません。
ただ、時間の見積もりの甘さが忙しさの原因となっている場合は、正しい時間の見積もりさえできれば、
24時間をもっとスマートに、余裕を持って使えるようになるはずです。
限りある時間を有効に使うためには、自分が1日24時間をどのような時間割で過ごしているか、把握する必要があります。
その手段として、まずは生活における自分の役割を大きく5つに分けることをお勧めします。
仕事をする私、育児をする私、介護をする私、勉強をする私など、自分の役割を大きく5つに分けます。
仕事の時間を換算する場合、身支度や通勤時間も加えるので、多くの人が10時間前後になると思います。
残業がある人や、通勤時間が2時間程度かかる人なら15時間くらいになるでしょう。
それに、一般的に理想とされる睡眠時間の7時間を足すと、すでに1日のうち22時間を使っていて、
残りは2時間です。
この2時間に家事や育児、介護などをしていれば、1日の間に自由な時間がないのは当たり前です。
このように、自分の1日のタイムテーブルがわかれば、
何がどう減らしていくとベストか、より的確な判断ができるようになります。
今の時間の使い方を把握したら、今度は理想の時間の使い方を考えるとよいでしょう。
理想と現実のギャップを埋めていくのです。
具体的ビジョンに落とし込む
「足りない時間は睡眠時間を削って捻出する」という人がいますが、私は推奨しません。
睡眠時間は優先的にとってください。
若いうちは睡眠時間を削っても頑張れたと思いますが、
年齢を重ねるにつれて辛くなり、体調が崩れ、パフォーマンスが落ちてしまうからです。
あなたはこれからの人生で実現したいことがありますか。
なんとなく「将来〇〇になりたい」と思うより、目標として定め、
仮でもいいので期限を決めて具体的に計画を立てるほうが、実現性が高いことは想像できると思います。
ガチガチに細かく計画しなくても、ざっくりでいいので方向性を決めておくだけでも違ってくるでしょう。
豊かな人生を送るためには、人のために使う時間を優先したり、自分のやりたいことを手放したりするのではなく、
まずは自分がやりたいことの時間を優先します。
自分の時間は、最初は1日5分でも構いません。
夢の計画を考える時間でもいいですし、家族と話す時間でもいい。
少しの時間でも、積み重ねていくことで時間感覚が身につき、自分の時間をつくれるようになります。
今できることを積み上げる時間と、将来を見据えて現実を棚卸しする時間、両方とれるとベターです。
ふだん多忙で将来の夢や計画を立てる暇がない人こそ、自分の時間をつくらなければ一生夢は叶いませんし、
これからも何も変わらない人生になってしまいます。
ぜひ自分の時間をつくっていきましょう。
目標は、何をするかではなく、何を得たいかで決めます。
本誌では、記事の続きと、『あなたの望む人生を自由に生きるための3STEP』をご覧いただけます。
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