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ここ数年で、クラフトビールをめぐる景色が大きく変化しつつあります。
ていねいにつくられたもの、環境に優しいもの、多様性を包み込むもの、
ローカルな目線を大事にしたもの、消費されない価値を持つもの。
こうした価値観、考え方が世の中に浸透し、新しい時代の姿となっていますが、
クラフトビールは、まさにその流れの真ん中にあるものです。
Penでは、『驚きと、よろこびのクラフトビール』について特集。
その中から、10代のように自由な発想で羽ばたく醸造家『ティーンエイジ ブルーイング』についてピックアップします。
恐れを知らない10代のように
自由な発想で羽ばたく醸造家

2023年6月に醸造スタートと、まだまだ創業から日が浅い、ティーンエイジ ブルーイング。
しかしビアフェスに出店すれば、ブースの前には、常にたくさんの人だかりができます。
新しい銘柄をリリースすれば、即ソールドアウトが当たり前になるなど、
異例のスピードでクラフトビール業界の“台風の目”になりつつあります。
東京を中心に巻き起こる“ティーンエイジ旋風”。
その熱狂から少し離れた場所、のどかに田園が広がる埼玉県ときがわ町に、ブルワリーは立地します。
目前には単線のJR八高線が走り、背後からは深い緑に抱かれた土地。
ティーンエイジ ブルーイングの最大の特徴である、にごったルックスのヘイジーIPA(アイピーエー)、
またサイケデリックな缶のパッケージデザインの印象とはまるで正反対の、清らかな自然に包まれた場所です。
代表の森大地さんは、どうして開業の地にここを選んだのでしょうか。
「ブルワリーを立ち上げるなら、僕の出身地である埼玉県で、と決めていたからです。また、ときがわ町は清冽な水資源を擁する土地でもある。周囲の農家の方々が、『これ、ビール用にどう?』と、ハーブやフルーツを持ってきてくださるのも、うれしい誤算でした」

故郷・埼玉を思う、森の気持ちは強く深い。
ブルワリーを開業するまでは30年以上、ミュージシャンとして活躍。
同県和光市に会社を設立し、いまも自身でレコードレーベルを運営します。
一方、「埼玉にひときわ輝くライブハウスを」との思いで、
13年に大宮駅の隣、宮原駅近くにライブハウス『ヒソミネ』をオープン。
どうせならビールの品揃えも他のライブハウスにはないものにしようと、
クラフトビールを取り扱い始めたそう。
「その何年か前にブリュードッグの『パンクーPA』を飲み、いままで触れたことのないおいしさと、パッケージデザインの斬新さに衝撃を受けました。これをきっかけにクラフトビールにすっかりハマり、その後に開業した飲食店でもラインアップを充実させました」
こうして、クラフトビールと音楽がある場所に何年も身を置き続けてきた森さん。
ある時、はたと気づきます。
この両者が、非常に近しい楽しさを持った存在である、と。
「パッケージを気に入って買ったクラフトビールがおいしかった時の感動が、ジャケ買いしたレコードがよかった時の感激とよく似ていると気付いたんです。『ビールは音楽と一緒だ!』と悟って、新たに歩むべき道が決まりました」
本誌では、森さんのクラフトビールへの熱い気持ち・こだわりが掲載されています。
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