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映画『ルート29』に出演している綾瀬はるかさん。
日経ウーマンでは綾瀬さんに今回の撮影時の様子や生き方についてインタビュー。
今までの経験や知識を全部捨てて臨んだ
「演じないで」
「台詞を伝えようとしないで」
監督にそうリクエストされたのは、綾瀬はるかさんにとって初めてのことでした。
主演映画『ルート219』で演じるのは、他人と深く関わろうとしない清掃員、中井のり子。
ある女性からの「娘を連れてきてほしい」という依頼を受け入れ、少女・木村ハルを探す旅に出ます。
のり子は笑わず、感情が表に出ない難役でした。
「のり子は自分のなかに“宇宙”がしっかりある人。過去の経験から人と距離をとり、自己完結した生き方をしている、と森井(勇佑)監督が説明してくれました。
でも、『台詞を伝えようとしない』ということは難しかったです。お芝居では次の台詞が頭に浮かんで、それを伝えようとしてしまうんですよね。ただ、監督は『感情が出てきたら(演技を)始めてください』と、演じる側の気持ちを大切にしてくれたのでありがたかったです。
人が醸し出す空気感を大切にしているのだな、私がするべきは台詞を言うのではなく、身ひとつでそこにいることなのだと気づかされ、今までの経験や知識を全部捨てて臨みました」
自分を尊重しながらまっすぐ生きていきたい
そうして演じたのり子は、もうひとりの綾瀬はるかさんかもしれないと思うほど作為を感じさせず、引き込まれた。
異世界に迷い込んだような不思議な世界観のなかで、のり子はハルと出会い、「感情の揺らぎが大きくなっていく」。
それは、ハルを演じた大沢一菜さんと共に過ごした綾瀬さんも同じでした。
「一菜ちゃんもハルと同じように自分の宇宙があって、とても優しいんです。そばにいると皆それぞれ自由でいいのだと感じました。
周りを気にせず、自分の好きを尊重し、自由でいることを大切にしようと改めて思えて。私自身、年齢や経験を重ねるなかで『こうしたほうがいい』と思うことが多くなりすぎて疲れてしまうことがあります。周囲に気を使いすぎるより、もっと素直に思いを伝えることで物事はいい方向にいく気もするし、相手を知るきっかけになるのかもしれないなとも思うんです」
勝手に人と自分とを比べて落ち込んだり、考え込んでしまったりすることが今も時折ある。
そんなときは、「ま、いっか」と言葉にして、前を向くそう。
「落ち込む気持ちを掘り下げてもいいことはないし、きりがないなと。そのときの自分が本気で頑張ったと思えると後悔はないですし、『ま、いっか』と思えるとまた前を向けるんです。一度の人生、好きなこと、心地いいと思う自分のなかの宇宙を大切に生きていきたいと思います」
本誌では、綾瀬さんが今手放したいことや、俳優以外でやってみたい仕事など質問に答えています。
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