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※SPA!(スパ) 2024-11-12 発売号 (2024年 11/19号)の誌面を基に記事を作成しています。
高齢&晩婚化の増加や年の差婚などで、50歳を過ぎてから子宝を授かる男性が増えています。
しかし、学校行事で「おじいちゃん?」と間違われ、「高齢パパは恥ずかしい」と周囲の視線に自虐交じりで悩む声も少なくありません。
体力は衰え、稼げる時間は限られ、さらには親の介護リスクも……。
そんな、きらびやかなイメージとは裏腹な「高齢パパの現実」に迫ります。
今号のSPA!では、彼らのリアルな奮闘と葛藤を追っています。
52歳パパのリアルな育児奮闘記
「妻が採取していた最後の1つの卵子で授かりました」
こう話すのは、昨年、52歳にして子宝に恵まれた伊達陽太さん(仮名・外資系金融)。
前妻との間に15歳の息子がいるが、再婚相手である現在の奥さんは50歳での初産だった。
「お互い再婚でしたが、妻には子どもがいなかった。でも、ずっと母親になりたかったようで、夢を叶えてあげたいと思い不妊治療を始めたんです」 8年で6つの不妊治療専門医にかかり、費やしたお金は2000万円。
終わりの見えない治療で奥さんの心と体には大きな負担がかかった。諦め半分で挑戦した最後の一回が結実したため、伊達さんは当初、半信半疑だったという。
「先生に何度も『ウソじゃないですよね?』と確認するほど信じられなくて。
妻のお腹から赤ちゃんの鼓動が聞こえるようになって、初めてパパになる実感が湧いてきました」 実は2000年以降、高齢パパが増えている。
50代で子育てを始める難しさ
厚生労働省によれば、40代以上で父親になる男性はここ20年で1.5倍に。50代で子どもができた男性は全国で約8700人にも及ぶ。
ただし、子どもの成人前に現役を退く人生のリスクは大きい。若いパパより体力に劣り、稼げる時間が限られるからだ。
が、熟練のイクメンぶりを発揮するパパも少なくない。
今年三女を授かった鬼頭和幸さん(仮)もこう話します。
「夫婦共働きですが、食事、洗濯、お風呂入れ、送り迎えは僕の担当。酵母を育てながら毎日パンも焼いてます。
若い頃と異なり、時間を調整しながら家事と仕事を両立できるようになったので、育児は大変だけど負担は大きくない。年のせいで睡眠時間が短くなって、子どもが夜泣きする前に目が覚めるし(笑)」
高齢パパの経済的リアル
実は、高齢パパにとって、この教育費の問題は大きな不安要素となる。
定年後の教育費2500万円問題にどう備えるか
幼少期から子育てにかかる費 (0~2歳は養育費のみ)は年間およそ80万円以上。
仮に、小学校以降すべて公立校に進学したとしても、大学を卒業するまでにかかる子ども一人当たりの養育費と教育費の合計は2500万円にも達するのだ。
だが、高齢パパの収入は、定年退職時にまとまった退職金が得られるものの、その後は再雇用を経て先細りしていく。
65歳以降はわずかな年金を受け取りながら、高額な子育て費用を捻出することになる可能性が高いと考えれば、不安が生じるのは当然だろう。
高齢パパの健康面のリスク
こうした経済的な不安に次いで高齢パパが抱えがちなのは、健康面のリスクだ。鬼頭さんが話す。
「2年ほど原因不明の腹痛に悩まされていて病院通いを続けているんです。三女が成人するまで健康を維持できるかが一番の不安。僕がいないと女だけの家になるので、物騒な事件に巻き込まれないかという不安もある。ボクシングジムに通って娘にも格闘技を習わせようかと思案中です」
高齢パパにはバツイチで子育て経験がある人も多い。そのため離れて暮らす子を思って葛藤するケースも。前妻との間にいる子が大きく育っているためだ。前出の伊達さんが話す。
「前妻と暮らす15歳の息子とは毎月面会してますが、私に子どもができたことを前妻が伝えようとしたら息子は『聞きたくない』と拒否反応を示したようで、いまだに面会時は子どもの話がタブーに……」
離婚しているとはいえ、実の父親が知らない女性との間に子どもをつくったとなれば、複雑な心境になるのは当然か。伊達さんは、将来に備えて「遺言書」を作ったという。
「私の死後、遺産を巡って前妻の子と新しい妻との子の間で骨肉の争いになるのだけは避けたい。平等にお感を残せるよう、保険を見直しました」
残りの時間が限られる高齢パパは終活と両睨みで子育てしなければならないのだ。
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